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いわぶち動物病院

以前にもお話した、フィラリアの新しい治療法

2024.07.02 01:12

以前にも書いたように、フィラリアが生きるために共生生活をしている、ボルバキア、という細菌が存在しています。


フィラリアは体の中に、このボルバキアが住んでいないと、生きていられないんです。


という訳で、以前話した新しい治療法というのは、ボルバキアを退治することで、フィラリアも一緒に、今までの治療より安全に治すことができます。


このボルバキアを退治するのに、ドキシサイクリンという抗生物質をしようするのですが、今までの治療ではフィラリアを退治するのに何年もかかっていたのが、安全に、早く退治できる可能性があります。


という訳で、フィラリアに感染してから、2ヶ月ほどドキシサイクリンを飲ませたワンちゃんの検査結果です。

この状態から2ヶ月抗生物質をしようしたものです。

フィラリア陽性を現すT線がかなり薄くなっているのがわかります。


この段階ではおそらく体内に大量にいたフィラリアの幼虫がいなくなった状態でしょう。


アナフィラキシーショックは主に、大量の幼虫が死ぬことで引き起こされるため、幼虫がいなくなったタイミングで、予防薬を投与する=大人のフィラリアも退治することで、上述のように安全にフィラリアを殺すことができるようになるんです。


今後も1ヶ月毎にフィラリア予防薬を与え、最終的にフォラリアを完全に退治できます。


これから何ヶ月で完全退治できるかわかりませんが、今までは常にアナフィラキシーショックの危険性があり、かつ3年かかったりしていました。


しかし、より早い退治が可能なのでは?と思っています。