欧州でキャップ一体型ペットボトルが義務化
欧州連合(EU)は本日から、キャップが外れるペットボトルの販売を禁止し、キャップとボトルが一体化した「キャップ一体型」のみを販売可能にする新規制を導入します。これはキャップの回収率を高め、海洋プラスチック汚染を減少させることを目的としています。 (euronews) (ECOS)
規制内容
3リットル未満のペットボトル、ジュース、牛乳パックなどのプラスチック製キャップを取り外せない設計にすることが義務付けられます。
デンマークの欧州環境機関の調査によると、欧州の海岸で見つかる廃棄プラスチックの数は増加傾向にあり、キャップの回収は急務とされています。
企業の対応
伊藤園:
日本の伊藤園はキャップ一体型のペットボトルに対応するため、ドイツに欧州拠点を設けて現地生産を開始しました。キャップ一体型のパックはスイスの紙容器メーカー、テトラパックが生産します。販売拡大を目指しつつ、コスト増加を懸念しています。
コカ・コーラとユニリーバ:
コカ・コーラやユニリーバなど、欧州内で事業展開する飲料大手もキャップ一体型に切り替えています。
消費者の反応
新規制に対する消費者の反応は否定的なものが多く、SNSでは「飲みにくい」「扱いにくい」といった意見が目立ちます。また、キャップ一体型によりプラスチックの使用量が増加し、製造コストも上昇するとの試算もあります。
規制の見直し
EUは新規制の効果を2027年までに検証し、必要があれば規制の変更を行うとしています。EU域外では英国が同じ規制を導入予定ですが、日本への波及は現時点では高くないとされています。
まとめ
キャップ一体型ペットボトルの導入は環境保護の観点から重要な一歩ですが、使い勝手やコストの増加など、いくつかの課題もあります。企業や消費者が新しい規制に適応することで、より持続可能な未来が期待されます。
pic:Coca-Cola