「川崎出口」終了!
先週、無事に今年最後の舞台、「川崎出口」が終了しました!
ご来場いただいたお客さま、本当にありがとうございました!
ブレイク・ブローカーさんというカナダの作家が書いた、この脚本。
主催のマシュマロウェーブの代表、木村健三(キムケン)さんがモデルでした。
…っていうのは、書きましたっけね?
そもそも登場人物にKENZOという人が出てくるし、「俺は日本のロバート・デニーロだ!」というセリフがありますが、これば実際にキムケンさんがブローカーさんのワークショップで叫んだ言葉だそうです。
そんなこともあり、キムケンさんはこの戯曲をライフワークとして、いろいろなところで上演していきたいと言ってました。
そのため、終了後にはこんな風にキャスト、スタッフとお客さまが入り乱れ、この作品をもっと面白くするにはどうしたらいいか、ということについて、熱く語り合いました。
ワーク・イン・プログレスという方式だそうです。
ワタクシ、実はそういうのはちょっと苦手だったりしまして…観終わってすぐにまとめられないし、「そーゆーことじゃないんだよねー」と作り手さんに思われるのもなぁ…などいろいろ考えちゃうんですよね。
でもね、演者側で関わってわかりました。
作り手側は、どんな意見を言っていただいても嬉しいものだ!ということを。
実際、「何がなんやらさっぱりわからん、でも面白かった」という方が、私の周りには多かったです。
わからん、と言われると落ちそうですが、全然そんなことなかった。
「はー、そうですよねー。で、どんなところが?」と、詳細を聞き取っている私がいました。
作り手としては、どんな意見も等しく大切。
だから、そういう機会があったら、ぜひ皆さま、思ったことを存分に吐き出して帰ってくださいませ。
さて、お芝居の方ですが、今回はこの方、私の夫・TOSHI役の金子清文さんとご一緒できたことが、とても光栄で、嬉しかったです。
金子さんはアングラ出身で、幅広く、長く活躍されている役者さん。
ちなみに、きよぶみさん。ずっと、きよふみさんだと思ってて、すみません。
実は私は彼の舞台を観たことがないのですが、なんでしょう、なんて魅力的な役者さんなんだろうと思いましたよ。
作品に対して、これを自分のものにして、自分の体からちゃんとセリフを出そう、という意識がビシビシ感じられ、おー、そうだ、私もしっかりしなければ!と、常に影響を与え続けてくださいました。
で、その佇まいが飄々としていて、自然にそこにあるって感じで、とても魅力的でした。
年明けには、お芝居を拝見させていただこうと思ってます。
勝手に慕いたい、ステキな先輩です。
あー、奥さまもステキでした!
そしてもうひとり、話題のKENZO役の梅木祥平くん。
彼のお芝居は、マシュマロさんの朗読劇で拝見してました。
大きな体からよく響くステキな声を持ってる方です。年齢聞いて…ちょっとびっくり!
そっ、そんなに若かったんだ…(^^;;
「川崎出口」がとても立体的になったのは、彼のおかげだと思います。
会場をうまく使って、梁に飛びついたり、転がったり…限られた空間の中で体を使った表現をたくさん見せてくれました。
やっぱり、体使えるといいよな〜。
そして、日々変化する長ゼリフ!
この人、ユーチューバーって設定なので、延々とひとり喋りするんですけど、それが日々変わって面白かった!
私は直接見られないんですけど、耳で聞いてて十分楽しめました。
なんと、家族草子でお世話になってるリマックスさん所属ということで、共通の知り合いがめちゃ多かったのにはびっくりでした。
本当に難しい作品でした。
いつもに増して真剣に本を読みました。
普段関わっている作品とは、違う種類の作品と関わることができて、楽しかったです。
「観終わってスッキリして、明日から仕事がんばろう!と思うのがエンタメ。観終わってモヤモヤして、翌日仕事しててもまだモヤモヤしてるのがアートだ!」
キムケンさんの言葉が、腹落ちしました。
そっか、いいんだ、わかんなくて。
意味は完璧にはわからないけど、なぜか心が動くという…不思議な経験でした。
ワーク・イン・プログレスなので、この作品はいろいろな人が様々な場所で上演することになるでしょう。私もいつか、そこに関われたら嬉しい、いやそうなれるように精進したいと思います。
足を運んでくださったお客さま、関係者の皆さま、本当にありがとうございました!