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徒然なるままに

激動の世界と株式相場

2018.12.21 05:59


ポピュリズムが台頭する中で、世界中が混乱の渦中にある。中でもトランプ政権が誕生して以来、世界中がアメリカの政治に翻弄されている。その混乱ぶりを端的に表しているのが株式相場の乱高下である。そしてついに、年末になってその崩壊の兆しが見えてきた。



年初から、「近いうちに株の長期に渡る暴落が始まる」と予想はしていたが、予想より早めにやってきてしまった。わかってはいても、実行が伴わずズルズルと下落相場に巻き込まれていく。そして、ある時点で我慢の限界がきて株を手放してしまう。これが一般投資家の平均的なパターンではないかと想像する。しかし、経験的にはこの総悲観の局面が大底で、そこから反騰していくことが多い。耐えきれなくなった局面で投げてしまうと、次の反騰相場についていくことができなくなり、すべてが後手に回ってしまう。



「強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」という有名な相場格言がある。株式市場は、いままさにこの悲観の真っただ中にあるといってもよい。相場は半年から1年先の景気を先取りしながら動いていくという。いまは、日中貿易問題、英国のブレグジット等のさまざまな悪材料を織り込む過程にあるのだろう。このような状況において、市場は悪材料に過剰反応し、株価はマイナスにオーバーシュートする。



ではこれからどうなるのか?私は専門家でもないし、例え専門家であっても正しく予想できる人などどこにもいないと思う。経験則に基づく感に頼るしかない。株の大底はセリングクライマックスが発生したときだと言われる。しかし、いまはまだズルズルと下げている段階である。したがって、これから来年にかけてさらに下げていく可能性が高いのではないだろうか。損切の重要性を今ほど痛感するときはない。とはいえ、こう乱高下ばかりしていては、損切のタイミングを掴むのは容易でない。



運よくアベノミクス相場では大儲けさせてもらったが、このわずか半年余りで相当程度を失ってしまった。今、その儲けを市場に還元する時期に来ているのだろう。しかし、新たな上昇相場のスタートのタイミングは間近いともいえる。来年、早ければ春にはそのタイミングがやってくると信じている。米中貿易問題、ブレグジットなどにある程度の方向性が見えてくると思うからである。悲観の中にも希望のワクワク感が混在するのが、この大暴落相場である。そのためには資金の余力を残しておくことが不可欠である。余力がないと精神的に打ちのめされるばかりである。



株の世界は冷酷非情。特に日本市場を動かしている外国人投資家は、売るときは冷酷にも徹底的に売り叩いてくる傾向にある。このような相場においては、しっかりした投資スタイルを身につけ、冷静に忍耐強く対応していくしかない。まさに株式相場は修行の場である。この試練から教訓を学び、来年こそ新たな飛躍の年にしたい。