東南アジアのペット市場からみる日本のペット市場の可能性 Vol.1
ペット産業で活躍する経営者や専門家をゲストに招き、日本の動物医療やペット産業の現状と今後について、セミナー形式でヒアリングを行うインタビューシリーズ。
国内では飼育頭数が減少し、苛烈な市場環境に変化していくことが想像される中、我々が取るべき市場の判断と今後の施策とは。これからの現状判断と市場展望を中心に展開していきます。
(一部中国語でのインタビューでしたが、日本語に翻訳した上で掲載しています)
ゲスト
鍾鎧璜(Michael Chung)
~頂尖寵物用品有限公司 董事長~
台湾発、アジア・欧州へペット商品を展開するリーディングカンパニーAFPET
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生田目
本日は台湾を中心として、アジア各国から欧州まで幅広くペットビジネスを展開する、钟铠璜(Michael)社長(以下 Michael社長)にお越しいただきました。Michael社長は、今年のインターペットでもアジアのペット市場に関してご講演いただきました。
弊社QIXともお付き合いいただいているMichael社長に、現状のアジア圏のペットビジネスと日本の可能性に関してお伺いしたく思います。Michael社長、よろしくお願いします。
Michael
どうぞよろしくお願いします。
生田目
それでは、私からMichael社長について簡単にご紹介させていただきます。
台湾で生まれ、カナダに留学されていたMichael社長は、台湾でペットフードおよびトリミングサロンで使用するデバイスやシャンプーを中心にトリミングサロンや動物病院への販売代理店業務を行っています。魅力的な製品を見つけ出し、現地に合わせたプロモーションで展開することを得意とされています。
また、中華民國寵物食品及び食品商業同業公會の理事も務められています。
Michael
ご紹介ありがとうございます。
生田目
実は、Michael社長とは2015年の台湾のペット展示会で初めてお会いしてから、
9年間ビジネスパートナーとして、経営者として、個人的にもお付き合いをさせていただいています。
ビジネスの話は多くしていますが、このように改まってお話する機会は少なかったので少し緊張しますが、自由にお話させていただきたく思います。
改めまして、アジア圏のペット市場の状況についてのお話をお伺いさせてください。
よろしくお願いします。
Michael
こちらこそ、よろしくお願いします。
生田目
ではまず、ペットビジネスの基本となるペットの飼育頭数に関してお伺いさせてください。
日本では、ペットブーム以降年々、特に犬の飼育頭数が減少しています。アジア圏ではどのような状況ですか?
Michael
今回は、自分が主にビジネスを行っている台湾・タイ・フィリピン・インドネシアの情報を日本と比較してお伝えします。
ご存じの通り、日本でのペット飼育頭数は1,600万頭(犬680万/猫900万)と言われています。
現状の数値だけで言えば、台湾では、217万頭(犬・139万頭/猫・78万頭)、タイ1,220万頭(犬890万頭/猫330万頭)、フィリピン3,030万頭(犬1,810万頭/猫1,120万頭)、インドネシア3,980万頭(犬630万頭/猫3,350万頭)となっています。
日本の飼育状況と最も近い国は台湾ではないかなと思っています。東南アジアにおける最大のイスラム国であるインドネシアでは、犬の数が極端に少なく猫が多いのが特徴的です。
タイでは、少子高齢化と共にペットの頭数が増加しています。ただ野犬・野良犬の問題は根深くあることが特徴的です。フィリピンもペットの飼育頭数は急速に増えていますが、法規制等も十分ではなく、
ただ、タイ・フィリピン・インドネシアではペットの飼育頭数は毎年増え続けています。
Vol.2へ続く