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わかば通信

任意後見制度って? ~ 老後の安心設計のために

2018.12.21 16:49

 「老後の安心設計、安心サポート」について、理解を深めてもらうためのセミナーが

12月20日、  若葉台の地域交流拠点ひまわりで、開かれました。

   講師は、長津田総合法務事務所の司法書士 高橋欣也さん。

   わかば通信でも、遺言・相続についてのわかりやすいコラムが人気です。 

    この日のテーマは、「任意後見契約」について。

  今、85歳以上の高齢者のうち、4人に1人が認知症を発症すると言われています。

そうなると社会全体にどのような影響があるのでしょう。

  金融面では、高齢化が進む中で、認知症の人が保有する金融資本も増えつづけ、 

「2030年度には今の1.5倍の215兆円に達し、家計金融資産全体の1割を突破しそうだ」

                                                                               (日本経済新聞、2018/8/26)


  また、個人について言えば、認知症になると自分の財産管理もできなくなる

ばかりか、子にさえも、不動産、資産を管理できなくなります。

   それを避けるために、あらかじめ信頼できる人を後見人に決めておくと、

  もし認知症になった際にも、預貯金の管理などを任せることができます。

  これを任意後見といい、また、そのための契約を「任意後見契約」といいます。


   自分がしっかりしているうちに、頼んでおくと安心、さらには認知症に

なってからでは遅い、ということなのでしょうか。 


    講師を務めた司法書士 髙橋欣也さん(長津田総合法務事務所)によれば、

 「認知症になると、自分で自分の財産の管理や契約ができなくなり、 

 ●病院で医師の治療を受けたくても、医療契約の締結ができない。

  ●入院のための契約ができない。 

  ●施設に入るための施設入居契約ができない。

     ●介護サービス提供契約さえできない」

  など、さまざまな困った事態が生じるそうです。 

 例えば、老人ホームに入っている親が認知症になり、貯金を崩して入居費を

はらおうとしても、 

「本人の意思が確認できないと、支払えません」。銀行などからこう言われてしまいます。

  家族にとっても困った事態ですが、マネーの凍結により社会にお金が回らなくなるという、

    門題も生じてくるようです。

 「私には関係ない」 

 と思わずに、一度、任意後見について調べたり、相談してみるとよいかもしれませんね。