「裁判所へ行こう」📖
対象:一般・関係者
「法廷傍聴」と言うと、どこか、「え?!」と思うようなところがあります。
そもそもどのような事においても、「法」と名前が付くだけで、拘束感があります。
だから、「そんなことして何になるの?」と言うのが一般的です。
裁判は公開が原則です。
しかし、「裁判所へ行く」と言うこと自体、「何か悪いことしたの?」「離婚?」「事件?」など、悪い推測ばかりが浮かんできます。
実際、裁判所へ行ったことがある人の多くは、交通事故・離婚・何かの事件に巻き込まれたからでしょうか。
その時には、裁判所自体が身近となりますが、行く度に何かしらの不安感はぬぐえません。
ひとつには、平素慣れ親しんでいないからでもあります。必要がないからです
「国民に開かれた裁判」を筆頭に、裁判員制度が取り入られて以来、裁判所そのものが、身近になってきました。
しかし、誰もがその裁判員に成れるわけでもありませんし、いつ選ばれるかもしれません。選ばれないことも多いでしょう・誰が選ばれたかと言う事もわかりません。
そこで、社会勉強のひとつとしても、「裁判傍聴」と言うのは、いい経験になります。
この本は、裁判および裁判所を多角的に、わかりやすくイラスト入りで説明しています。
入門書と言うより、ハンドブックとして、完璧なので、「これ一冊で」と言った本です。
文庫でもありますので、読みやすいです。
本と言うのは、普通、「章だて」でページは構成されています。
ここでは、それを「〇〇条」と言う名前になっています。
そんななかの第3条は【「毎日でも通いたい「刑事裁判」とその罪状】というタイトルです。
そこには「傍聴マニア」と言う言葉が出てきますが、実際そんな人がいるのかどうかわかりません。
とは言え、面白い発想です。言い方は悪いかもしれませんが、趣味としても、インテリジェンスです。(ただ、それが、週刊誌の如く、人の隠し事のネタ探しでもない限りですが)
「毎日でも通いたい」・・・・・「?」です。
過去には、「法廷傍聴運動」なるものも東京をはじめとして起こったのですから、その人たちが多いかもしれません。
そして、ここから研究の鉾先は、「裁判・裁判史・弁護士・検察・法・誤判」などへ進むことでしょう。その時は、外国(法)との比較も必ず取り入れるべき範疇です。
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※「裁判所へ行こう」(PHP文庫)
参照:「裁判制度の昨今」
類似書:下記の本も、同じく読んでみたい種類です。
「法廷傍聴へ行こう」井上薫(法学書院)
「裁判傍聴ハンドブック」(花伝社)
他にも、
雑誌「QA](平凡社)1989年12月号に「特集・裁判所を裁いちゃう」と言うのもあります。
そのページの下段にある「珍裁判傑作選」は面白いです。