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東南アジアのペット市場からみる日本のペット市場の可能性 Vol.3

2024.07.12 01:22

ペット産業で活躍する経営者や専門家をゲストに招き、日本の動物医療やペット産業の現状と今後について、セミナー形式でヒアリングを行うインタビューシリーズ。

国内では飼育頭数が減少し、苛烈な市場環境に変化していくことが想像される中、我々が取るべき市場の判断と今後の施策とは。これからの現状判断と市場展望を中心に展開していきます。

(一部中国語でのインタビューでしたが、日本語に翻訳した上で掲載しています)


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Vol.1

Vol.2


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Michael

それでは、「ビジネス上の差異」「流通上のポイント」「マーケティング上の特徴」の3つのポイントからお伝えします。


ビジネス上の差異として、大きく国民性の違いがあります。具体的には、日本では長期的な関係性・信頼の構築・対面での交流を重視します。勿論、コロナ禍で生活環境を含めてビジネス感覚も変わった点はありますが、基本的には契約条項だけではなく長く安定した関係性を作る事に基づいた関係構築を行うことが多いです。その他の国では、契約や短期的な成果を重視します。プロジェクトや契約が絶対ですので、協力体制もそれに基づく必要があります。

流通上のポイントとしては、日本では基本的に代理店やパートナーを通じて行われます。近年はE-CやD2C企業のような形で参入される方もいらっしゃいますが、飼い主様からすると動物病院や専門店への信頼が高い為、製品やサービスの品質やサポート、説明を目的として流通を使用することが多いです。その他の国では、オンライン販売のプラットフォームを用いて参入される場合や、現地子会社を設立して参入するパターンが多くみられます。


マーケティング面では、日本では感情的なつながりやブランドストーリーが重視される傾向にあります。地域による違いも多い為、ローカライズされた戦略およびコンセプトが使用されます。また、総じてソーシャルマーケティングや口コミが有用な印象です。逆に他の国々では、デジタルマーケティングやグローバルに統一されたマーケティング戦略を重視する傾向にあります。

生田目

日本だけでビジネスをしているとわかりにくい部分もありますが、海外で交渉をすると「まさに」と感じるポイントですね。

実際に日本の市場は難しいのですか?


Michael

はい。正直難しい部分はあると思います。

文化と法律規制を含めて、飼い主(最終購入者)と動物病院や専門店(流通購入者)の嗜好や意向を知る必要があります。

日本企業でも同様とは思いますが、信頼できる代理店を選定することや他に協力できるメーカーとの連携は非常に重要です。

ただ、日本市場での発展やブランド醸成により、海外に対しての安全基準や品質の信頼性に繋がります。

テストケースとして日本市場参入に挑戦しながら、別の国でも挑戦し続けている企業が多いのもポイントです。


生田目

ありがとうございます。

それでは、最後にこの対談を見ていただいている方に一言お願いします。


Michael

日本市場への参入はハードルが高く、非常に難しいです。

逆に、海外には成長幅の広い国や地域はまだまだあります。

日本のブランドは海外でまだまだ通用します。

日本での商品とサービスの質を最大限に高めて、対象地域のリサーチをしっかりと行うことで是非とも海外展開に挑戦してください。