むすび個展 「忘月忘日」7/5-7/16
むすび個展 「忘月忘日」
アトリエ三月9周年企画・企画展:一階
会期:2024年7月5日(金)- 7月16日(火)
時間:平日15:00-20:00 土日祝13:00-20:00 水木休み
最終日19:00まで
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アトリエ三月ではむすび個展「忘月忘日」を開催します。
2018年にアトリエ三月にて定期的にグループ展等にご参加頂き今回アトリエ三月では初めての個展開催、
むすび自身にとっても6年ぶりの個展開催となります。
今回はメインビジュアルにもなっているスクエア作品シリーズ11点を主柱に展覧会が構成されます。
紙と透明水彩を用いて制作されるスタイルはそのままサイズ、モチーフを統一し描かれた様々な表情は、まさにその一つ一つ
の表情から読み取れる日々の微細な感情の動きが表現され、それぞれの感情の蓄積によりシリーズが構成されています。
他にもコラージュ作品や小作品を通してむすびという作家像をより広くご覧いただける機会となります。
この機会に是非ご高覧ください。
アトリエ三月
原康浩
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最近よく、自分の記憶と感情についてよく考える。
わたしは出会った人をなかなか覚えられず、しばらく会わない人のことは忘れ、10年以上住んだ街の道を覚えず、ずっと覚えていたはずのことを突然忘れる。
去年、父が脳梗塞で倒れ高次脳機能障害となった。
短期記憶を保持できず、さっき考えていたことを忘れてしまう。長年していた仕事の仕方もわからなくなった。
自分が何者かさえわからなくなる時もあるのだろう。
心の所在が不安定になる、その寄る辺無さ。
自分が紡いできた記憶によって自分のかたちを認識するのだとしたら、記憶とはなんて曖昧で不確かなのだろうと、父の病気を通してここ最近より強く思うようになった。
「目に映るもの」は写真に残り、人の記憶に残る。
けれど体験によって考え感じてきた「感情の集積」は、自分が描き出すことでしか残せない。
誰でもない自分を形作るのは、その「感情の集積」ではないか。
それなら、いつかの記憶とその時生まれた気持ちを、消える前に掬い上げたい。「目に映るもの」として形にしたい。
そういった思いから今回の個展のテーマが決まりました。
いつだったかはっきり覚えてはいないけど、
いつかの日にわたしから生まれた感情の色たち。
とても私的な動機づけの作品ではありますが
ご高覧いただけましたら幸いです。
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むすび
京都・大阪を拠点に活動するイラストレーション作家。
2016年より展示活動を開始。
個展、企画展、イベント等で作品を発表している。
嵯峨美術短期大学卒。
2018年より京都府立植物園を拠点に活動する展示企画「常花の苑」主催メンバー。
透明水彩と色鉛筆で、凪いだ瞳の子供たちを描く。
眼差しから滲む言葉にできない想いや、一人きりの夜に静かにそばにいてくれるような作品を目指して制作している。