ツール・ド・フランスで巡るワインの旅 その7
今日の第13ステージは平坦コース。
余程のアクシデントがなければポガチャーがマイヨ・ジョーヌを守るのは間違いない。
レース自体はそこまでワクワクはしないかも。
ただ明日からはピレネー山岳2連戦。
最後のアルプス決戦を前に一つの山場。
実に楽しみ。
が 明日はワイン産地は通らなそう。
ポーからスタートするんですがジュランソンのエリアにはギリ入らないままルルドを通って85回目の登場でしたっけ?
ツール・ド・フランス名物 標高2.100メートル越えのトゥルマレ峠を目指す。
それはともかく今日はマディラン村を通過する。
しっかり重厚な赤ワインが飲みたい という方にはボルドーよりもマディランをオススメしたいハバネロです。
特に若い人には。
お金に余裕があるならボルドーの有名どころを飲んでいただいてもいいのですが マディランの方が圧倒的に手が出しやすい価格。
しかも 味わいも期待を裏切らない造り手がいくつかいる。
時代に迎合し過ぎた つまりカリフォルニア化したボルドーよりもフランスらしい重厚感。
今日のおまけ画像のキャプマルタンもその一人。
えっ?
でも画像 白ワインじゃない⁇
それともオレンジ???
と思った方もいらっしゃるかもしれませんが マディランという原産地名の赤ワインを生産できるエリアは数十の村にまたがっているのですが 同じエリアで白ワインを造ったら パシュラン・デュ・ヴィク=ビル という原産地名になってしまうのです。
そしておまけ画像のように 単に パシュラン・デュ・ヴィク=ビル だけだと甘口ワイン。
辛口白ワインの場合は 最後に ドライ を意味する セック を付けて パシュラン・デュ・ヴィク=ビル・セック とするという規則。
ちなみにキャプマルタンは赤も素晴らしい!
しかし なんで赤と白で原産地名が変わるんでしょう?
それを調べても分かるようなものに出会えたことがない。
頑張ってフランス語で調べても謎のまま。
赤と白で原産地名が変わるといえば もう少し有名なところだとブルゴーニュにありますね。
赤だとブラニー。
白だと畑によって ムルソー (ムルソー=ブラニーもあり) かピュリニー・モンラッシェとなるアペラスィオン。
ま これって今と違ってワインが全然売れなかった時代の救済処置ですよね。
白ワインで有名な二つの村に寄り添うように存在するブラニーならば 白の時は有名な村の原産地名使っていいですよ。
その方が売れる可能性高まるでしょ。
でも どちらの村も赤はほとんど生産していないから赤ワインならブラニーにしといてね。
って感じの。
それは分かるんですけどねぇ。
マディランとパシュラン・デュ・ヴィク=ビルの関係はそれとは違う。
ただ マディランの生産エリアはヴィク=ビルといわれる地域でもあるんです。
それは分かっても パシュラン というのが分からない。
フランス語の辞書(プティ・ロワイヤル)にも載っていない。
オック語?
とにかく ワインの世界は自分で調べなきゃ分からないこと 調べてもすぐには分からないことだらけ。
だから楽しい。
永遠に終わることのない旅ができます。