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and blue company

いつかの置き土産

2016.02.18 00:47

遠い昔、ひととき暮らしていた町を通過した。


広くて浅い川の流れる町。


家に行くには駅から線路を潜った。

その狭くて四角いトンネルの先は、なんとなく別次元に感じた。


川には必要以上に大きく立派な橋がかかっていて、中洲で鳥たちが騒がしくしていた。


瓦には石の段があって、下手くそな音階練習をする楽器を持った人がたいていいた。



その町に暮らしていた頃の私は、とても強気で、とても若かった。

好きな人に影響を受け(それは今も同じ)、自分をしらなかった。


広がる時間の大切さも知らずに、影に憧れていた。


あの頃の自分と友達になったら、私は何て思うだろう?

あの頃の私は、今の私をどう思うだろう?


何故時は戻れないのか?

本当に戻れないのか?知らないだけなのか?

何故人は記憶をこんなにも持ち続けるのか?


何故忘れないのか。

忘れられることが怖いのは、何故だろう?