幸せホルモンーオキシトシン
赤ちゃんや動物のカワイイ動画って、見ていて飽きませんね。
嫌なこともいつの間にか忘れて、ほのぼのとあったかい幸せな気持ちになっていたりします。
そんなときは、「幸せホルモン」のオキシトシンが脳内に溢れているかもしれません。
オキシトシンは、「愛情ホルモン」とか「絆ホルモン」とも言われます。
脳の視床下部から分泌される、神経伝達物質のひとつです。
出産時の子宮の収縮やその後の回復を促したり、授乳でも分泌量が増えることから、妊娠・出産に関連する女性特有のホルモンと認識されてきましたが、老若男女に関わらず全ての人に分泌されることが分かってきました。
オキシトシンは、不安や心配などの気持ちを鎮め、痛みを和らげてくれます。
副交感神経が優位に働くようになり、リラックスしてストレスが軽減されます。
血圧の低下、免疫システムの活性化なども報告されていますし、アルツハイマー型認知症や自閉症スペクトラムなどへの有用性の研究も進んでいるそうです。
そんなオキシトシンの分泌を増やして、心身とも穏やかに安定して過ごしたいですよね。
オキシトシンは、スキンシップや感謝する気持ちなどによって増やすことができます。
スキンシップは母と子に限らず、家族や恋人、友人、動物、ぬいぐるみなど柔らかいものでも良いそうです。
コロナ禍以降、触れ合うことをためらう場面も生まれてしまいましたが、映像や声だけでも大丈夫です。
冒頭のような、赤ちゃんや動物の映像を観てほっこりすることも効果があります。
いつもケアをしながら、触れることの大切さを感じています。
「気持ちいい」「楽になった」と言っていただけるのも、オキシトシンによるものが大きいでしょう。
感謝や労いのお言葉をいただくのですが、実は、恩恵に預かっているのは私も同じなのです。
人をケアする場合、触れられる側だけでなく触れる側のオキシトシンの分泌も高まることが分かっています。
ですから、良いケアの時間を過ごすと、私も元気になります。
私の方こそ「ありがとうございます。」なのです。
ケアし合える関係性の方は、ぜひやってみていただきたいです。
手を当てているだけ、擦るだけでも充分です。
思い合う気持ちは、手技の上手い下手を超えると思っています。
ケアし合う相手が居ない~と言う方も、安心してください。
自分で自分をケアすることでも、オキシトシンは出ます。
ぜひ、セルフケアをどうぞ。
カギになるのは、どんな心持ちでいるかということ。
人でも動物でも自分でも、慈しむ心は自分のデコボコをなだめ、修復してくれるのだなぁと思います。
「情けは人の為ならず。」
人への優しさは巡り巡って自分に返ってくるというだけでなく、自分の中のホルモン分泌に直結していたとは。