パーティの準備

家族が並んで囲めるよう

まずは人数分座れるイスとテーブルを作る

マダムは

引き出しから沢山のクロスを取り出し

「アンチィキチ」って言いながら

サイズに合うものをチョイス

「アンチィキチ」って

なんだ？

インチキち？となんかゴロが似てる

なんか楽しい表現か？

あぁ、「アンティーク」のことか！

なんてステキなんだろう

全て、手刺繍

そんな時代があったんだよな

小さなハンカチサイズのものを

プレゼントしてくれた

こういうの大好きな私には

たまらないクリスマスギフトになった

次に、花かごとロウソクを並べ

庭で取れた松ぼっくりを置き

ゴールドの葉っぱを

ぽいっ、ぽいっと散らして

昨日買ったチョコレートを

専用の台に乗せて

お皿にナプキン

ナイフとフォーク

最後に、それぞれの名前が入った

プチギフトを置いて

準備完了

日本人にとっては

映画で見るような別世界の光景

勿論、テーブルコーディネートは

いくらでも存在するけど

何かが違う

マダムのちゃちゃっと

やり慣れた感じと、型にはまってない

ある意味ザックリでありながら

最後は見事な完成度で

これが家庭の中で

当たり前として行われてきたことに

感動せずにはいられない