株式会社アドインテ

2024.07.17 07:53

自社開発のIoT端末で国内リテールメディア市場を牽引

2024年　IoTビジネス推進コンソーシアム沖縄に加盟

株式会社アドインテは京都に本社を置くリテールテックベンチャー企業だ。自社開発のIoT端末を活かした様々な分析や広告ソリューションを強みとしており、国内4拠点と海外2拠点に総勢約170名以上のメンバーが在籍。流通小売企業やブランドメーカー向けに販売DX支援を行うほか、近年米国だけでなく日本国内でも盛り上がりを見せる「リテールメディア」分野でのサービス開発や運用支援を行なっている。

今回お話を伺った稲森学氏は20歳で初めての起業を経験。その後、24歳で株式売却したのち2度目の起業を経て、2016年に株式会社アドインテの経営に参画。現在は取締役副社長兼COOとして同社のDX推進事業部とセールス部門を統括し、資金調達から新規サービス開発、アライアンス業務まで幅広く活躍している。

顧客データの価値を最大化する店舗向けIoT端末

もともと弊社はWebマーケティング中心の事業展開を行っていたのですが、”Webとリアルの融合” という事業ビジョンを具現化すべく、弊社初となるオリジナルIoT端末「AIBeacon（エーアイビーコン）」を自社開発しました。

その後はこのAIBeaconを活用しながら、主に小売企業のオフラインデータを可視化してデジタルマーケティング領域での支援を行う事業を進めてまいりました。また、その中で蓄積したIoTの知見を活かし、国内でもいち早くリテールメディア事業にチャレンジしました。

現在は大手ドラッグストアやGMSなどのスーパーマーケット、コンビニエンスストアとも連携しながら事業を展開しており、ID-POSデータを活用した広告配信のネットワーク店舗数は4万店、流通総額で13兆円規模の巨大なデータ活用が可能となりました。

そもそもリテールメディアとは？

いま国内でもリテールメディアへの注目度が高まっていますが、実はこのキーワードは非常に広義で使用されています。国内ではまだ明確な定義がないと認識しておりますが、弊社のリテールメディアソリューションをご活用いただくことで以下を実現しています。

・ファーストパーティーデータ（小売企業が保有する会員データや購買データ）を、SNSなど外部メディアへの配信や小売企業アプリへの広告配信に接続することによる、精度の高いターゲティング施策が可能。

・配信したユーザーのうち何人がリアル店舗で購入まで至ったのか？など、これまで過去分析が不可能だったオフラインでの購買検証。

なお、日本ではEC化の比率がまだまだ低く、消費者の購買活動においてはリアル店舗での購入が9割を占めています。そんな中、店舗に設置された弊社管轄デジタルサイネージは現在2万面を超えており、それらのメディアを活かすための様々なサービス開発も日々進められています。

IoT x 自動販売機で新たなデジタルマーケティング手法を追求

また直近では、サイネージ型IoT自動販売機「AIICO（アイコ）」というサービスも展開しています。こちらは、サンプリング自動販売機として設置され、商品の告知からサンプルの配布、配布後のダイレクトマーケティングまで一気通貫でマーケティング活動を支援することが可能になるものです。この自動販売機自体も弊社で開発いたしました。

AIICOはCRMと連携することで様々なデジタルマーケティング施策も可能となり、大手コスメメーカー、飲食料品、日用品など多種多様な業種・業態でご利用いただいています。

”Webとリアルの融合” でさらなる挑戦と実績づくりを目指す

会社としての長期的なビジョンは多々あるのですが、ここ数年のスパンではやはり ”Webとリアルを融合する” という事業ビジョンのもと、リテールメディア事業やAIICO事業をさらに推し進めていきます。リテールメディアやAIICO事業でやれることはまだまだたくさんありますし、新たに挑戦したいこともありますので、ひとつひとつ、しっかりと事例を作っていきたいです。

IoTビジネス推進コンソーシアム沖縄の魅力とは？

弊社の事業モデルに関する講演の機会を頂いたことがきっかけで、IoTビジネス推進コンソーシアム沖縄に入会させて頂くことになりました。コンソーシアムでは、ふだんお会いしない他業種の方々とお会いできたり、実際に仕事のご相談を頂いたり、また弊社からお願いして助けて頂いたりもしています。

IoTビジネス推進コンソーシアム沖縄ではIoTに関する講演イベントも開催しており、会員の方でなくても参加することができます。その際は皆様にも気軽にお集まり頂けると嬉しいです。