幽界での生活
幽界(死後の世界)での生活は現世と何ら変わりはありません。
ですが、相違点を強いて言うならおおよそ以下の3つ。
①自身を取り巻く魂たちが同類なこと。
②思い描いたこと全てが叶う。
③お金も仕事も食欲も睡眠もない。
①現世には善人も悪人もいましたが、幽界には自分と同じレベルの魂たちしかいません。
光輝く桃源郷もあれば、地獄絵図のような暗くて悲惨な環境も存在します。
それらは同じ幽界内に在りますが、どの階層に行くかは生前の在り方が関係してくるのです。
身も心も粉砕させて他者のために尽くしてきた真面目で優しい人間は、幽界上層部へ。
自己中心的な思考や言動を繰り返し、欲望のまま生きて他者に害を与え迷惑をかけてきた悪人は、幽界下層部へ。
波長の法則に則って、その者の魂のレベルに見合った環境へ自然移動するのです。
よって、自分の周りにいる魂たちは、自身と同じレベルの集合体となります。
②幽界は想念の世界。ですから、願いは全て実現します。
たとえば、ハワイに行きたいと思えば、一瞬にして目の前にハワイの街や海が出現するのです。
そこでは気が済むまで海水浴やショッピングなどを楽しむことができます。
誰かに注意されたり、干渉されることもありません。
他にも、アイドルになりたければなれますし、性行為をしたければやりたい放題ですし、学生時代をもう一度送りたいと思えばまた青春時代を謳歌できるのです。
このように、どんな願いであっても全て成就するのが幽界。
これは一見、何不自由ない極楽浄土のようですが、全ての欲望を満たし尽くすといずれは飽きと嫌悪に苛まれます。
しかし、それが神の狙い。
幽界で天国のような生活を体験させておいて、次に訪れる私たちの真の故郷である霊界での生活に馴染ませる下準備なのです。
物質的な欲望を気が済むまであえて経験させて、『本当の幸福と成長は魂を鼓舞させて、他者に尽くすこと』という真理を自発的に気づかせるため神は幽界を用意したのです。
③当たり前ですが死者には肉体がありません。
なので、腹を空かせることも、眠くなることもないのです。
けれど、人間時代に食に対して猛烈な欲があった者が、肉や魚をたらふく食べたいと願えばその願望はいとも簡単に叶います。
また、人間界のように社会も労働もありません。汗水垂らして仕事に勤しむことも、お金を稼ぐ必要もないのです。
先述したように願いは叶いますから、家も車も食料も無一文で手に入れることができます。
しかし最終的にはそれら物質に嫌気がさして精神主義となり、次のステージである霊界へと上昇していくのが常。
(※悟りを開く期間は魂によって違います。人間時分に霊的真理を習得して、魂を主軸に生きてきた人なら幽界を素通りして霊界へ直帰できます)
幽界での営みは霊界へ順応するための訓練のようなもの。
そのために人間生活と同じような景色や環境、出来事が起こるのです。
それは死んだ直後の魂が困惑しないために神が創造した有難い世界です。
心地よい場所ではありますが、永遠に滞在することはできません。
私たちが本当に帰るべき場所は…霊界なのですから。