[見どころ!]田中恒成 vs.ジョナタン・ロドリゲス
7月20日(土)両国国技館
WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ
王者・田中恒成(畑中)
vs.
挑戦者ジョナタン・ロドリゲス(メキシコ)
田中=1995年6月15日、岐阜県出身の29歳。右ボクサーファイター型。戦績:21戦20勝(11KO)1敗
ロドリゲス=1995年8月11日、メキシコ出身の28歳。右ファイター型。戦績:28戦25勝(17KO)2敗1分
スピードに大差
田中がペース掌握か
2月の王座決定戦で12回判定勝ちを収めWBO世界スーパーフライ級王座を獲得した田中の初防衛戦。挑戦者のロドリゲスはWBO13位と必ずしもランキングは高くないが、タイミングと軌道の分かりにくい左右フックを持っているため4階級制覇王者の田中といえども油断は禁物だ。
田中はプロで21戦しているが、そのうち11度は世界戦だ。スーパーフライ級では一度は井岡一翔(志成)の壁に跳ね返されたが、
2月に念願を果たした。この階級で6試合を行い、すっかりなじんできた印象だ。スピードを生かした右のボクサーファイター型で、パンチ力もある。コンビネーションも多彩で、12ラウンドをフルに5度戦い切っておりスタミナも問題ない。今戦を前に「左でコントロールし、いかに右に繋げられるか。もちろんKOは意識して戦う」と意気込んでいる。
ロドリゲスは「Titan(ティタン=巨神)」のニックネームを持つ好戦型で、じわじわと前に出てきて乱戦に巻き込むタイプだ。スピードは感じられないが、パンチの軌道やタイミングがつかみにくいところがありそうだ。3年前、ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)の持つIBF王座に挑み、8回に連打を浴びてダウン。それが致命的な失点となって12回判定で敗れている。その後は4戦3勝1分と復調している。
スピードに差があるため、田中はそのアドバンテージを生かして戦いたい。左ジャブが十分に機能すればポイントはもちろんのこと挑戦者に徐々にダメージを植えつけていくこともできそうだ。そのうえで好機にコンビネーションで仕留めにかかるシーンが期待できるかもしれない。ただ、ロドリゲスの前進力と攻撃力は侮れない。(原功)