2024.7.20 仙台カゴ
令和6年7月20日(土) 参加者:11名 ガイド:伊藤尚人
コース:観音寺登山口~粟畑~仙台カゴ分岐~仙台カゴ~粟畑~展望地~粟畑~
観音寺登山口 (所要時間:約4時間20分)
船形連峰には黒伏山をはじめ荒々しい岩壁を持つ急峻な山々が存在します。どれも畏れと
同時に登攀意欲をかきたててくれますが、中でも圧倒的な存在感の岩峰が仙台カゴです。白
髪山や船形山への道中、見かけるたびに気になる山でしたが今回は山頂への登頂にチャレン
ジしてきました。もともと登山道は存在しなかったようですが、道は見失わない程度に整備
されていて過度なヤブ漕ぎを強いられることもなく岩壁の基部へと着きました。ここからは
高度感・開放感ともに抜群で懐深い船形連峰がぐるりと見渡せる最高の展望地となっていま
す。残念ながらたどり着いた時はガスが迫り部分的な眺めしかありませんでしたが、見えな
いことで恐怖心もいくぶん緩和されたかな(?)と思います。すっぱり切れ落ちているトラ
バースは自己確保しながら慎重に通過します。その後、山頂までの岩登りはスリル満点です
が、三点支持を忠実にこなせば大丈夫です。みなさんの技術力が遺憾なく発揮された瞬間で
したね。山頂はガスで真っ白、おまけに高度感で落ち着かないので降りることにしました
が、急な山ほどクライムダウンが難しいものです。しかしそこはエコプロ隊、笑い声がこだ
まする緊張とリラックスのほどよいバランスの下山になりました。降りた後は白髪山へ向か
う途中の展望広場で休憩です。ここにきて仙台カゴが姿を現しました。見るほどに達成感が
こみ上げて、登ったルートを見てはその垂直さに信じられない気持ちになります。その達成
感が半端なかったので、昼休憩中にどしゃ降りの雨になりあっさり白髪山はあきらめて帰っ
てきたのでした。仙台カゴに登り、さらに眺めるまで持ってくれた天候はまさに山の神のご
加護があったようです。