ピアノというお稽古ごと
2024.07.22 09:00
これは私の考えなのですが、ピアノというお稽古事は、
”建築”と ”醸造” に通ずるものがあると思っております。
家を建てようとしたら、まず、基礎である地盤をきちんとしなくちゃいけませんよね。
いくら見栄えの良い素敵な家を建てたとしても 地盤工事が適当であったら?
たとえ地震や災害がなくとも家は傾き、潰れてしまうでしょう。
この地盤工事を 私はピアノの基礎だと考えております。
指、手、腕、身体の形や脱力、音の鳴らし方、そしてクラシックの場合、楽譜を読む力。
ある程度の時間と手間、労力がかかります。
そこに音楽を表現する、という能力は、”醸造”ではないかと。
もちろん小さい頃から備わっているというお子さんもいらっしゃいますが、
小学生の時には四角四面な硬い演奏しかできなかったお子さんが、
中高生になって 味のある豊かな音楽を奏でられるようになることは よくあります。
強弱や、速度の急緩によるフレーズの歌い方などは 小さなお子さんにも指導はします。
それを自分の中に蓄え 時間をかけて発酵させ、
自ずからお客様に感銘を与えるられるような素敵な音楽を奏でられるようになるには、
ある程度の年数が必要な気がいたします。
最近はなんでも時短です。
最速での結果を求められます。
人生は長い。
10年もの、いや20年もの30年もののコクと風味のある演奏、音楽を〜
と思っている私は
体と共に古いのかもしれません。