三日坊主と報酬系
新しいことへのチャレンジは、刺激的で元気が出ます。
そんな時の脳の中は「アドレナリン」がいっぱいで、興奮状態。
ワクワクドキドキして身も心も活性化するのは、大切なことですね。
でも、数日もしくは数回経ると新鮮さもなくなって、なんだかつまらないかも・・・なんてことありますよね。
慣れるとアドレナリンもあまり出なくなるのだそうです。
三日坊主に陥りそうなそんなとき、もう1つ鍵を握るのが「ドーパミン」。
ドーパミンは、やる気、幸福感をもたらす神経伝達物質です。
運動や学習、ホルモンの調整などの生命活動、感情や意欲、思考など、心の機能にも深く関わっています。
「宝くじ当たるかな~。」
「昨日出来なかったことが今日は達成できた!」
「思いもよらないご褒美がもらえた!」
「あと〇日で旅行に出発~♪」
思わずニコニコしてしまいそうな期待やご褒美な出来事。
快楽をもたらす脳の回路“報酬系”に刺激を受けたとき、分泌が増えます。
ドーパミンがうまく分泌されていると、幸せな気持ちになり、意欲に繋がります。
ポジティブになると活気が出て、集中力も効率も上がり、ますますドーパミンが増えます。
そしてまた次の目標達成に繋がって、ドーパミンが分泌され・・・、良いサイクルですね。
ドーパミンはただ報酬に対して出る「快楽物質」ではなく、予測した報酬と実際に得られた報酬の違い「報酬予測誤差」に対して出るという特徴があります。
つまり、マンネリで予測のつくことが実現しても、あまり増えないようです。
無理なく達成できそうな目標や、実現可能な計画を立てたりして、日々の達成感からドーパミンを分泌させることがコツになります。
「楽しいイベントが1つ終わったら、次のイベントを決めるのが元気の秘訣。」
と仰る方がおられますが、まさにこれだ!と思いました。
ドーパミンも過剰はよろしくないそうで、統合失調症や様々な依存症を引き起こす可能性があるとのこと。
お酒を飲んで気分が良くなるのもドーパミンが出るからですが、習慣化すると耐性がついてしまいます。
飲まないとドーパミンが出ない、お酒の量が自分で抑制できない、過食やギャンブルなどにのめり込んでしまう、脳がそんなメカニズムに陥らないように気をつけないといけませんね。
幸せホルモンとして、前回書いた「オキシトシン」、今日の「ドーパミン」、もう1つ「セロトニン」があげられますが、ドーパミンが過剰になって暴走しないように調整してくれているのがセロトニンです。
たくさんの物質がそれぞれ大切な役割を担って、バランスを取り合って働いているなんて有難いことです。
「健康のための〇〇、続けるの苦手~。」と思ったことはありませんか?
苦にならない方もおられるでしょうが、実は私も何かを続けるのはあまり得意ではありません。
でも、ある友人が面白いことを言っていました。
「三日坊主なら、三日毎に何かを試せばいい。」
正確な言葉は忘れましたが、とても良いなぁと思いました。
それも立派な継続になります。
同じことを続けることが目的ではなく、幸せを感じたり元気を保ったりするためですものね。
ワクワクや小さな達成感を積み重ねながら、自分に合う整え方を続けていけたらと思います。