『W旦那+(プラス)』 はじめてのおつかい37 三代目妄想劇場 特別編
2018.12.27 23:00
隆二達が自宅の玄関に入った時だった。
キッチンから聞こえる美しいファルセット。
臣が奏でる高音域は聞く者全てを魅了する。
一同は思わず立ち止まり、耳を傾けた。
君を守るため そのために生まれてきたんだ
あきれるほどに そうさ そばにいてあげる
眠った横顔 震えるこの胸 Lion Heart
最初に反応したのはELLYだった。
「これ…ソロライブの」
直己「これって隆二のことだろ?」
ELLY「絶対そーだよね♫」
隆二「またまたぁ…直己さんもELLYも茶化さないでよ」
「惚れ惚れする歌声ですね、ほら!うちのサナも泣きやんだ」
隆二「ホントだ!サナちゃん、笑ってる…」
廊下を進み、キッチンが近づくと一層大きく歌声が響いてきた。
いつか もし子供が生まれたら
世界で二番目に スキだと話そう
君もやがてきっと 巡り合う
君のパパに出会った 僕のようにね
隆二「臣…」
ELLY「ほら!やっぱ今市くんのことだ‼︎」
直己「ELLY!いい時にツッコむな 笑」
隆二「……」
直己「ほら、隆二固まっちまったじゃないか」
ELLY「え⁉︎ごめんね💦そんなつもりじゃ…」
隆二「違います、直己さん、ELLY…」
直己・ELLY「え⁉︎」
隆二「本当に…胸が震えました」
隆二の柔らかな横顔を見て陽翔の父が呟いた。
「愛情いっぱいの家庭で…隆臣くんは幸せですね」
失ったものは みんなみんな埋めてあげる
この僕に愛を 教えてくれた温もり
君を守るため そのために生まれてきたんだ
あきれるほどに そうさそばにいてあげる
眠った横顔 震えるこの胸 Lion Heart
つづく