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K I h o u

2024 April ARTWORK

2024.07.26 07:45

4月にお披露目した原画3点のご紹介です✧既存作品の購入をご希望の方はサイト上の[PARCHASE]ページをご確認ください。またその他の作品は肌芳Instagram投稿でもご覧いただけます。https://www.instagram.com/_____me.o


「辿り遠き城」

200mm circle canvas

Acryl on canvas

¥38,000(購入可)

とぷんと足が浸かっています。

戻ろうかと聞いてみたこともあるけれど、それは叶わないのです。

お城から流れるなめらかな道々を辿って進むと決めてから私はあの地を夢見ていて。

目と鼻、そして耳が拒もうとも。

脚と頬に心までもが意気揚々と、翡翠の跡地を目指してしまうのでした。

そう、今は少しくたびれただけ。

すうっと息を吸い込んで、また私は夢遊世界を歩いていきます。


「境界の雨集め」

150mm circle canvas

Acryl on canvas

¥30,000(購入可)

ぼやけた境界に触れて、その先の景色を想像します。

夜空に付いた天窓の縁から今にも雫が落ちそうな気がして、瞬きが早くなる。

見えないならと、それに耳を当てる。

すると雨降る世界が自身と私を隔て、けれどいつもと変わらない様子で息をしていることに気がつきました。

普段はただ夢遊世界を眺める為の枠で、冷たさに慣れた手で開け閉めしても何も感じない。

けれどわたしの頬と耳は、その滲みの振動やぼやけた境界をしっかりと狭間のひとつと捉えていました。

「瞼の下に柔らかな霜焼け」

もう暫く、夜雨が降り集まりそうです。


「午後のユメ」

150mm circle canvas

Acryl on canvas

¥30,000(購入可)

「午後のユメにヴェールを掛ける」

そして私はまだここで紅茶を飲んでいます。

甘いケーキが食べたい、小鳥の歌を聴きたいと願うと、それらは「ぽふん」と音を立て、想像より少し溶けた形で叶い始めました。

ふと視線を落とすと、おめかしをした艶やかな爪に光が映りました。すぐ側を流れ星が通ったようです。

星の風にヴェールが揺れると、夢も揺らぎます。

淡い色の世界に深い夜空が見え隠れしています。

一昨日の私が気づいたこと。時間が経ったと夜の香りが告げなければ、夢の中の午後はいつまでも続いていくこと。

「もっとここにいたいのであれば、君があの秘密の布を編み続ければいいと思うよ」

素材となる星集めには苦労しそうです。