「期限ギリギリ!自宅の相続」~アメブロゆる相続のすすめ~
相続に関する期限ギリギリのお話、といっても相続登記の義務化ではなく、相続税。
もう時間がない。
遺産分割なんてしていられない。
「とりあえず未分割で相続税の期限内申告だ。そうすれば、最初に税金を払ってても、後で遺産分割をして、配偶者控除(相続税では配偶者の税額軽減といいます。)や一定要件のもと自宅に関して最大80%相続税評価が下がる小規模宅地等の特例の適用を受ければ、(更正の請求により)相続税が戻ってくるって聞くしね。」
「時間がないしお金もかかるから自分で相続税申告をしよう」
という方に質問です。
申告期限後3年以内の分割見込書
の提出準備はできていますか?
この書面を相続税の申告書といっしょに提出をしないと、未分割(相続人が1人場合、遺言の場合等を除く)で期限内申告をした場合は、小規模宅地等の特例や配偶者控除(配偶者に対する税額軽減)は受けられません。
案外、見逃しやすいので気をつけましょう。
「慌てて遺産分割して相続税申告が間に合った。母が全部取得したので相続税がかからなかった」
という方に質問です。
「2次相続は想定されしたか?」
配偶者が1次相続で取得すると、2次相続のときは、配偶者固有の財産と1次相続で取得した財産の合算額が相続税課税対象財産になりますし、2次相続では相続人が減ることが多いので基礎控除額が減ったり、相続税の税率が計算上高くなったり、小規模宅地の特例が適用ができない場合があります。また、自宅を配偶者が相続した場合、認知症になったら売るのに大変になったりします(成年後見・任意後見・信託・贈与等の生前対策及び譲渡税の居住用3000万円控除・空家特例等と節税効果の検討が必要)。また、2次相続での相続人間のトラブル回避計画もしっかり立てた方がよかったかもしれません。
慌てて未分割のままの期限内申告も良くないですが、
慌てて分割協議もよくありません。
相続は税金と法律と相続人の想いが絡み合います。
そのサジ加減が大事になってきます。
申告期限が迫っているなかで、
やらなければいけない項目と優先順位を整理することが大事だと感じている今日この頃です。
相続税期限が近い場合でも慌てないでの
相続相談窓口
司法書士田中康雅事務所がお届けしました