キャッシュが一番のパフォーマンスだった一年
執筆者:小山英斗
皆様、年の瀬、いかがお過ごしでしょうか?
未来が見えるね研究所のホームページを立ち上げたのが今年の2月。ついこの前だった感がありますが、あっという間の一年でした。
今年のマーケットを振り返ってみますと、株式は春先まで調子が悪かったマーケットも秋口までには徐々に戻してきたにもかかわらす、10月から一気に下落に転じ1年を通してマイナスのパフォーマンスで終わりました。率にして世界全体では約15%近い下落です。アメリカ、ヨーロッパ、そしてアジアの地域別でみると、アメリカ以外の地域の落ち込みが大きかったようで、アメリカが7%程度の下落に対して、他地域は倍の落ち込み方をしました。
原油等の商品マーケットもCRB指数(国際商品先物指数)で見ると総じて10%を超える下落です。
為替はドル/円で見ると、1円75銭ほどの円高ドル安となりました。
去年の年初に大賑わいを見せていたビットコインも年初からでは約7割の下落です。
投資対象のマーケットが軒並み下落していることから、分散投資していてもあまり効果のない1年となりました。(東証REIT指数などはその中でも6%程度の上昇でしたが、REIT含めて分散投資していても、全体のマイナスパフォーマンスを避けるのは難しかったのではないでしょうか?)
結果、今年はキャッシュ(定期預金を含めた)が一番パフォーマンスがよかった年といえるかもしれません。
しかしながら、長期投資を方針にしている人にとっては、今年のような下落相場において、コツコツ積立投資を継続することが将来のリターンに大きく貢献する年になる可能性が高いことも期待してほしいと思います。その期待の前提として、以下のことを再確認してください。
①他人の意見ではなく、自分なりの仮説をたて、その投資対象の将来性に今でも期待している。
②投資対象の価格の下落を見ても痛いけど怖くならない。(生活に影響のない範囲で投資している)
③その投資は数年ではなく、すくなくとも10年、20年という単位で時間のかけられる投資である。
あなたの投資は上記3つともYesでしょうか?
今年一年、お世話になりました。良いお年をお迎えください。
未来が見えるね研究所 代表 小山英斗