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皆福寺

年頭のご挨拶~本年もよろしくお願い申し上げます~

2025.12.31 15:00

 毎年、年末に発表される一年の世相を表す漢字に、昨年は「熊」という文字が選ばれました。主催者によると、この文字が選ばれた理由は、①日本各地で野生の熊が出没し、国民の関心と不安が集中した年であったこと。②和歌山県のテーマパークで育てられていた四頭の「熊猫」(パンダ)が中国に返還され、日本にいるパンダは残り二頭となったこと。をあげています。

近年は、いろいろな野生動物が人里に出没し、大きな社会問題になっています。農村では、農作物への被害を食い止めるためにいろいろな対策を取られ、風景も様変わりし、”のどかさ“というよりも、オリに囲まれた”ものものしさ“さえ感じるようになってしまいました。ナゼにこんな状況になってしまったのでしょうか?

野生動物が人里へ進出する原因については、都市化によって自然環境が破壊された影響や山が荒廃し、動物のエサが無くなったことなどさまざまな指摘があります。多くの指摘がありますが、これらの指摘に共通することは何かと考えると、その原因の一つに、私たち人間のココロ(根性)とそれにもとづく長年の歩みがあると思います。

「貧乏とは、少ししか持っていないことでなく、 
無限に欲があり、いくらあっても満足しないことです」  

  
この言葉は、昨年5月にお亡くなりなられた元ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカ氏が、環境や貧困の問題を話し合う国際会議において語られた演説の一節です。この演説は、当時「もっとも衝撃的なスピーチ」と評せられ、世界中で話題になりました。

 ムヒカ氏は、我々人類が直面するあらゆる危機の根本には、私たち自身の生き方の問題があると指摘されます。他人よりも豊かになるために競争する生き方が、あらゆる問題を導くのだと。人は自分の内にある欲望を満たすことに一生懸命になればなるほど、人間として大切な「他人や周りの”いのち“を思いやる心」を忘れてしまいます。そして、それこそが、本当の「貧乏」というものではないかとムヒカ氏は語るのです。

 ムヒカ氏の言葉は、日本人が昔から大切にしてきた「足るを知る」という言葉を思い出させ、自分とその周りの利益が両立する道こそが私たちの本当の幸せを実現する道であると気づかせてくれるのではないかと思います。

~本年もどうぞ、よろしくお願い申し上げます~

(釋義仁)

※下記写真は、2022年10月5日午後5時半ごろに撮影したものです。