立秋(りっしゅう)
2024年8月7日(水) 第13
8月7日〜8月22日の期間
残暑お見舞い申し上げます。
「暦の上では」
という枕詞が 皮肉にも聞こえる連日の酷暑。
まだ続くそうです。
午後5時を過ぎてからの太陽の急ぎ足。
黄昏時の風。
故郷へ帰省される方も多い、 日本ではお盆休暇の時期です。
たびたび登場する リムテーのスタッフ。
立秋の今日は、 夏休み中の小学生に タイムスリップです。
おじいちゃんの自転車の荷台に腰かけ、 でこぼこ道を、大急ぎ 風を切って走っています。
閩南地方の8月は、龍眼の実の収穫時期です。
おじいちゃんを手伝う日の楽しみは、 龍眼の皮をはぐようにぺりぺりと剥いて
とりたてを口にほおばること。
立秋の養生では「毎日3粒の 龍眼の実を食べ血を補うと 脾が健やかになる。」 というのがあります。
この時期に一年間の気血不足を 補うことは、とても重要。
なんとなくだるく、身体が重い 、何を食べてもおいしくないのは 暑さのせい。
夏疲れした身体には、 気血が足りていないのです。
スーパーフードの ナツメやクコの実 ドライフルーツもいいでしょう。
猛暑がまだまだ続きます。
ほっこりティータイムで 休憩しながら、気血の補給 いいですね。
さて、こちらも閩南産。
福建省安渓のお茶。
黄旦種の 「黄金桂烏龍茶」をご紹介します。
天まで透る香り『透天香』とも 称される黄金桂の魅力は、
そのさわやかさと 高い香りにあります。
茶葉を摘めば桂花が香り 、茶葉に湯を注げば 蓋をしていても
さわやかな高い香りがこぼれ 鼻腔を通過、 天高く上るほど。
そんなふうに称されるお茶だそうです。
茶水は金黄色で美しい。
桂花を思わせる芳香、ライチや梨の花も 感じられたりします。
飲んだ後は頬に いつまでも香りが残る。
伝説に残る古い母樹から、やがて繁殖に成功し、 東南アジア方面で
爆発的人気を博し 入手困難となりました。
金よりも価値があるとされたこのお茶は、
発音の似た 「金貴」=「金桂」と呼ばれて珍重されたのだそうです。
お茶にまつわるお話しには、本当を大きくするところもありますが、
想像するだけで、お茶を育て作る人たち、コピーライター的ともいえる
詩を書く人たち、お茶を売り買いする人たちの活気のある様子や、
命を懸けた旅物語を感じてしまいます。
その名を、茶葉が 香りで語るかどうか。
秋空は高くなってまいります。
蓋碗で淹れてみていただきたい、と 思いました。
お茶請けには、3粒。 でしたね。
※ここからは 暦のインスタ投稿にはなかった「余談」です。
生の龍眼が、昨年から輸入解禁になりました。
東京のあるスーパーで見かけるようになりました。
ご存じの方もいるかもしれません。
件のスタッフが、東京で龍眼をみつけて興奮したそうです。
シロップ漬けの缶詰なら、比較的手に入りやすいかもしれません。
ライチのような形をしていますが、お世辞にも香りがよい、とは言えず。
味は、濃厚な蜜のような甘さが特徴です。
殻のまま乾燥したものは、リムテーの八宝茶にも入っています。
殻をとった龍眼肉(乾燥の果肉)は薬膳や漢方薬に用います。
ドライフルーツ、ですからそのまま食べられます。
疲労、不眠、貧血、病後、産後の肥立ち、また胃腸に効く
補血、滋養強壮の効果があること、シミなど肌の状態、
白髪が改善されると言われていますね。
どんな風に用いるかは、勉強不足ですみません。
ご存じの方いらっしゃいましたら
お茶を飲みながらお話を伺いたいところです。