核父
こんばんは。
高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食
に関する古書のセレクトショップ、お味噌や
発酵食品中心のカフェ、テマヒマ
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。
昨日は、第七藝術劇場に「オッペンハイマー
」を観に行ってきました。
マンハッタン計画の中で原爆製造を主導し原
爆の父と呼ばれ賞賛され、戦後、冷戦下で水
爆反対や過去の共産主義との関わりで公職追
放された理論物理学者オッペンハイマーの生
涯。
第二次世界大戦中、アメリカ、ドイツ、ソ連
は核開発のスピードを争っていて、トリニティ実験によりアメリカはいち早く開発に成功
します。計画に参加していた科学者やその家
族が成功に歓喜する場面(オッペンハイマーの
苦悩が始まる)は狂気を感じましたが、それも
被爆国日本の人間で、その後の歴史を知って
いるからでしょうか?アメリカの人はどのよ
うに観たのでしょうか?歴史にifはありません
が、アメリカが開発に成功して無くても、他国がやはり開発に成功していたのでしょうか
?そして実際に核兵器は使われてしまったの
でしょうか?ドイツが敗北し、原爆投下のターゲットが日本に変わった時、日本への使用
に反対する嘆願書を集める場面がありました
が広島、長崎への投下を止めることが出来て
いたら。。。後に水爆開発には反対するオッ
ペンハイマーが原爆(は開発したが)の使用には
反対していたら。。。
映画の中で、オッペンハイマーが国際情勢や
国内の政治情勢、人間関係に翻弄される姿が
描かれていますが、だとしても、日本を降伏させ長引く戦争を終わらせる為には原爆は必
要であったという論や、核のような強力兵器
があることで戦争が無くなる、平和がもたら
されるという論(実際にそうはなって無いです
し)には全く頷けません。核実験をした直後に
、事前告知無く、しかもその影響がどれほど
のものかも想定しきれないままに広島に投下
されたことについては驚きました。科学者は
開発しただけで、使用を決めたのは軍や政治
だとしても許し難いものがあります。
現場投下後の広島、長崎の惨状について描か
れて無かったのは、オッペンハイマーからの
目線というストーリーだから致し方ないとは
思いますがそれが少しでもあればきっとこの
映画に強いメッセージを加えることが出来た
はずだったのにと残念に思いました。
トルーマン大統領との会見で「私の手は血塗
られたように感じる」というオッペンハイマ
ーに対して、退室後「泣き虫」と吐き捨てた
場面は印象的なシーンの一つでした。
今日は終戦から79年目の日。
ロシアにイスラエルに今も戦争は続き、核が
使用される危機が迫ってるように思います。
被爆国である日本が核について訴えるのと同
時に、核を使用した側のアメリカがこういう
映画を作ることにも意味があり、この映画を
観た世界中の人が、考える、立ち止まること
が出来れば、危機は少し遠ざけられるのでは
?と思います。
あと蛇足かもしれませんが、現在のAIの開発
競争がこの核のことのようなことにならない
ことを祈ります。
終戦の日の今日。ランチのご予約は少なかっ
たのですが沢山の皆様にお越し頂きありがと
うございました。売り切れの為お断りしてし
まった皆様申し訳ございませんでした。
明日も11時オープンで皆様のお越しをお待ち
しております。ランチのご予約はお1組のみで
残り14席とお席にかなり余裕がございます。
ご予約無しでもお席ご案内出来るかと思いま
す。
それでは明日も、好いモノ、好いコト、好い
トキをテマヒマで。
今日も一日お疲れ様でした!好い夜をお過ご
し下さい。おやすみなさい。