閉鎖回路
【こんな話】
「東京医科大学」など私学系医科大学の入学に関しての不明朗さについて。
不平等な操作・縁故・政治家などの介入などがあったとしても、彼らが「私立」であるという観点を忘れていないか?って思う。
私学なんだから、自分たちの恣意で好みの学生を入れても構わないはずなのだ。
例えば、アメリカの私立大学(有名大学はほとんど私立なのだが……)での学生を入学させるプロセスというのは、①全国共通テストのスコア②高校時代の成績並びに課外活動(社会貢献も含め)③推薦状(出身高校、州、郡、当該の大学の教授・卒業生etc.からの)の三点セットを提出する。最後の③は言ってみれば「縁故」ということだ。入学が許可された学生に訊いて見ても、上記3点の何が効果的であったのかは判らない。
さすがに東大医学部(理Ⅲ)が入学に際して、私学系医科大学と同様なことをやっていれば世の厳しい指弾を受ける。しかし、その私学も国家より「私学助成金」を受け取っているので、そういう〝ややこしい〟のはダメと難詰する向きもあろう。
そうだとしても、医師になりたい者には「医師国家試験」というものがあるので、どういう方法で入学したとしても、この時点でその〝ややこしい〟のはここで除去される。
(因みに「東京医科大学」2018年の国家試験の合格率は96.4%で全国6位と高い水準だ。2014年には全国1位になっている。)
それよりも、異なるポイントへ関心が行く。
これほど医者が巷に溢れ、そのそれぞれの子弟たちが親の「家業」を継がなきゃならない。八百屋を継ぐのと異なり、難度の高い「国家資格」を取らなくてはならない。この家業を継ぐ者たちの〝国家試験取得予備校〝であり〝職業訓練所〟としてこれらの私学系医科大学が存在している。ノーベル医学賞を狙うドクターを養成しているわけでは決してない。
これらの私立医科大学の授業料は酷く高い。(東京医科大学では六年間で29,400,000円)これが払えて、回収できる職業はやはり医者に落ち着く確率は高い。
いつのまにやら……いや、ずっと前から「クローズド・サーキット」になっている。貧乏人の子弟でどうしても医学の道へという人は、この「閉鎖回路」には入れない。
是非とも、国立の医学部などに用意されている「解放回路」を目指してください。祈っています。