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「宇田川源流」【現代陰謀説】 夏はホラーの季節となったのは歌舞伎という説

2024.08.22 22:00

「宇田川源流」【現代陰謀説】 夏はホラーの季節となったのは歌舞伎という説


  毎週金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。この金曜日の連載は、普段は「ニュースの読み方によって全く違う側面を見せる世界情勢」を見ることができるということから、その中に潜む陰謀を皆さんに紹介しようという話をしている。もちろんその中には「陰謀」などとは関係ないことが書かれているし「陰謀である」などという記事は存在しない。しかし、その中には、完全に陰謀というような内容が見て取れるものがあり、それがそのまま何のチェックもなく報道されているのは、なかなか奇異なものに見えるのである。

 しかし、もう一つのこの連載の内容が有る。それは、「陰謀」でもなんでもなく「何か不可思議なもの」とか「人知を超えたもの」をここで紹介するということである。こちらは「陰謀である」とか「何かわからない」ということを報じているのであるが、しかし、同時に「不思議であるがゆえに、何かみんなで検証しましょう」というようなものであり、同時に、その内容が「フェイク」であるかあるいは「本物の不可思議なものであるか」ということをニュースとして検討し、そしてそれを政府がメンツをかけて解明してゆくというようなものである。

さて、今回は日本人の文化性として「夏はなぜ怪談を話すのか」という事を見てみたい。実際に、夏になると、昔はテレビで「あなたの知らない世界」とか「幽霊・心霊」の特集などが様々に行われていたのを、私も楽しみに見ていた。稲川淳二氏の怪談噺の会も、その様に考えれば夏ばかりである。

しかし、そもそも「日本以外」では夏に怪談話があるというようなことは存在しないし、また、日本の国内であっても、冬に出る「雪女」のような幽霊も存在する。実際に、幽霊に冬休みなどがあるはずはないし、そもそもお盆だけではなく、お彼岸など霊界と人間界が近づくというような場所は少なくないのである。その様に考えれば、「なぜ夏だけ怪談話がはやるのか」ということは、日本人特有の文化性として興味深いところである。当然にその文化性は、陰謀に使えるということになるのではないか。

日本の夏は“ホラーの季節” 理由は「涼しくなるから」ではなく…歌舞伎との深い関係

 夏の風物詩といえば、お化け屋敷や怪談話を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。しかし、これは日本独自の文化だということを知っていましたか?

 なぜ欧米と違い、日本では夏がホラーシーズンなのでしょうか?「ゾワっとして涼しくなるから」という理由ではない、明確なきっかけがあったのです。

■切っても切り離せない…歌舞伎との深い関係

 欧米では、ハロウィンのある秋がホラーシーズンだといいます。日本では、怖い映画が夏に公開されることもあり、「夏がホラーシーズン」となっています。

 その理由は、「歌舞伎のオフシーズンをなくしたかったから」です。

 日本の妖怪を研究している國學院大學の飯倉義之教授(民俗学)によりますと、真夏の怪談話と歌舞伎は切っても切り離せない関係があるそうです。

 歌舞伎といえば、古くから続く日本のエンターテインメントですが、江戸時代は真夏になると、お客さんが激減していたといいます。

 その理由は「暑すぎたから」です。この暑さは、お客さんや役者にとって地獄だったのです。

 クーラーのない時代ですので、いくら歌舞伎が大人気とはいえ、芝居小屋に多くの人が集まると蒸し風呂状態になります。

 それは、演ずる役者にとっても同じことです。歌舞伎特有の豪華な衣装は、ただでさえ分厚くて重い。そのうえ、かつらまでかぶるので、真夏の興行はとくに重労働だったのです。

 そうなると、花形の役者は真夏に休みをとり、二番手、三番手の役者も涼しい地方に巡業に行きます。そうなると、お客さんの足も遠のきます。

 こうした負の連鎖から、真夏の歌舞伎はオフシーズンとなっていたというわけです。

 しかし、生活が懸かっていたため、暑さに負けて収益をあきらめるわけにはいきません。

 ですが、人気役者は休みをとったり地方に行ったりしていたため、残されたのは未熟な役者だけでした。

 そんな状況でも、お客さんを楽しませるために考え抜き、たどり着いたのが「怪談話」だったのです。

■理由は…?なぜ「怪談話」をするように?

 なぜ「怪談話」かといいますと、それは「下手な演技をごまかせる」からです。

 それまでの歌舞伎の本流は時代物や所作事で、お客さんが見るのは演技力。そこで、怪談話に大がかりな仕掛けを加えることで、未熟な役者の「下手な演技がごまかせるのではないか」と考えられたそうです。

 そして、ご先祖様が帰ってくるという日本のお盆文化と相まって、怪談話は大ヒットしました。

 今でも大定番となっているお岩さんの「東海道四谷怪談」も、江戸時代に誕生しました。

 江戸時代の文化の中心となっていた歌舞伎で怪談話が流行すると、落語や浮世絵にも影響を与え、夏に怪談ものが増加。それによって「夏=怪談話」というイメージが定着していったそうです。

 夏になるとお化け屋敷に行く人も多いと思います。お化け屋敷も、怪談歌舞伎の仕掛けや道具を展示したことから始まったとされているのだそうです。

(スーパーJチャンネル「なるほど!ハテナ」2024年8月12日放送)

8/12(月) 21:02配信テレビ朝日系(ANN)

https://news.yahoo.co.jp/articles/4246d0d7da2aa6df2f63c1a40adfd30ba73d9aec

 今までは夏に怪談話をするというのは「涼しくなるから」というように考えられていた。確かに怪談話を聞くと「ゾーッ」とするということになるので、そのことで「涼しくなる」ということの様である。まあ、その様に考えられていたということもある。

もちろん、「土曜日のエロ」ではないが、怖くなると、近くの人にしがみつきたくなるというようなこともあるので、ちょっと不純な考え方を持った男女が、怖いということを善いことに、お目当ての異性に抱きつくということを考えることもある。まあ、それがうまくゆかない事もあり男性の方が怖がってしまうなどということもあったのだが、まあ、それはそれでよいのではないか。まあ、その様に考えると面白いということになるのだ。

さて、しかしそれだけではない。

以前から私の研究であるのだが「エロい話」と「怪談話」は、実は平和の時代にしか出てこない。実際に「源氏物語」も「日本霊異記」や「今昔物語」も平安時代の本である。日本霊異記は当然にお化けが書かれているしまた今昔物語も第二十巻は心霊の巻である。しかし、戦乱が続いた室町時代や戦国時代などは官能小説も心霊話もほとんど存在しない。その様に考えれば、「平和が長く続くからこれらの話が出てくる」ということになるのである。要するに、平和であるから刺激を求めたくなるということ、日常とは異なる内容を欲しがるということになる。人間はどのような時も平和であるだけではなく、マンネリを耐えられないというような性質が出てくるのである。この内容を陰謀に悪用するのが「これくらいは大丈夫」とか「日常の不満」をうまく使い、反政府などに動かしてしまうという行為である。逆に言えば、エロ話と怪談話で満足してくれる分には、そのような陰謀も通りにくくなるということになるのではないか。

さて、今回の内容は「歌舞伎の演目」で「演技が下手でも怪談話はやりやすい」「衣装が粗末でも大丈夫」というようなことから、夏に怪談を行うのは歌舞伎が起源であるというようなことを言う。まあ、それが正しいかどうかは全くわからない。私は基本的にはここに書いたように「マンネリ防止」がそのまま民間の間で流行していたというように考えるべきであり、その流行を敏感に歌舞伎などの演目がとらえたのであろうということも考えられるのではないか。もちろん歌舞伎だけではなく、他の条理るなども同様であろうと考えるのである。

まさに、怪談話が夏にはやるというのも、日本特有の文化であり、そしてその怪談話が流行っている間が、平和の証であるということは間違いないようである。