先生方の年賀状
2019.01.03 09:26
毎年、数は少ないながら、年賀状をいただく。送ってくださるのは、大半が、学生時代からお世話になっている先生方(僕も一応いまは「先生」の立場なので、たとえば、「学者仲間」「学者の知り合い」といった表現を使うべきなのかもしれないが、畏れ多くてそのようなことはできない)だ。
これがとくに嬉しいのは、普段の付き合いでは知りえない先生方の一面を知ることができるからだ。僕にとって、学会等の場では、この先生方は全員が「尊敬すべき学者」であり、会話の内容も学問にかかわることが大半で、そこにはつねに一定の緊張感がある。ところが年賀状をとおした場合、その同じ先生方がとたんに「ふつうのひと」になり、近況報告の文章を読んだり、ご家族と一緒にうつる写真を見たりすると、自然と笑みがこぼれてしまうのだ。
このようなわけで、毎年の最初の数日は、ポストをのぞくのをとても楽しみにしている。年賀状を見つけたときには、その場ですぐ中身を確認し、たいていの場合は、一人でニヤニヤしてしまうのだ。