【血統注目馬】関西馬10選~後編~ キャロットクラブ 2024年度募集
71. ベルプラージュの23
募集価格3000万円 牝 安田翔厩舎 追分F生産 4/11生まれ
体高153.0cm 胸囲181.0cm 管囲19.8cm 馬体重481kg
父ナダル 母父キングカメハメハ
ナダルはNureyevの血と相性が良く、今年種牡馬デビューとなった現2歳世代ですでに好成績を上げている。特にLiable≒Kingmamboのニアリークロスは注目の配合だ。
本馬の血統構成は、6月に新馬戦を勝利したクレーキングと15/16同血の形。クレーキングは昨年募集時に血統評論家・望田さんが評価されていた馬であって、本馬も好配合馬であることは間違いない。
ナダル産駒牝馬は芝短距離馬に出る可能性もあるのだが、本馬は雄大な馬格でパワーが強いダート牝馬のイメージ。ダート牝馬・追分F生産で人気が落ちるなら、一般狙いで検討してみても。
75. クルークハイトの23
募集価格4000万円 牡 福永厩舎 ノーザンF生産 1/20生まれ
体高154.5cm 胸囲180.0cm 管囲20.8cm 馬体重476kg
父クリソベリル 母父クロフネ
種牡馬クリソベリルは欧州型スタミナ血統が強い血統構成。こういった配合のゴールドアリュール後継種牡馬は総じて母方に米国のスピードを入れることが重要。また、Nashua≒Nantallahのニアリー継続クロスを狙うのも効果的だ。
本馬の祖母ヴァイスハイトはD1000m2勝の快速馬。Nashua≒Nantallahのクロスを持ち、種牡馬クリソベリルと相性が良さそう。
福永厩舎は先日のCBC賞で重賞初制覇。腕利きの助手が揃っており、今後リーディング上位になるであろう厩舎。現状では、芝>ダートの傾向が強いものの、預託馬の兼ね合いが影響しているだけで問題ないと見ている。
80.ティールグリーンの23
募集価格4000万円 牡 高野厩舎 ノーザンF生産 2/11生まれ
体高159.5cm 胸囲177.0cm 管囲21.2cm 馬体重472kg
父リアルスティール 母父Scat Daddy
Kingmamboの血を持たず、Storm Catの血を持つリアルスティール産駒は現2歳馬を除き、7/12頭勝ち上がり。牡馬に限れば全4頭勝ち上がり、チカッパが活躍と優秀な成績。
リアルスティールはRibot肩を強く伝えるため、母方からナスキロの柔らかい血を入れることが非常に重要。母ティールグリーンはナスキロの血を多く持っており、Storm Catの柔らかさが強調された配合なのは好感が持てる。
配合が似ている半姉ニューノーマルが結果を出しており、本馬も同様の活躍を期待したい。
82. スウィートショットの23
募集価格4400万円 牡 清水久厩舎 浜本牧場生産 3/4生まれ
体高152.5cm 胸囲173.0cm 管囲20.3cm 馬体重434kg
父アドマイヤマーズ 母父Trappe Shot
2024年セレクトセール1歳 2900万円で落札。
アドマイヤマーズ産駒は現状ノーザンテーストをいじる血を持つ馬が勝ち上がっており、Vice Regent、Storm Birdの血と相性が良い印象。これはダイワメジャーの早期産駒でも見られた傾向で、スカーレットブーケの一本気のスピードが強く引き出されることが要因と考えられる。コテコテの米国血統でも結果が出ており、早期勝ち上がりも十分見込める。
本馬の牝系はG1好走馬を複数出しており、繁殖牝馬スウィートハース・サンタテレジータは日本でも結果を残している。母父・母母父ともにマイナー種牡馬でもダートの名血をふんだんに盛り込んだ血統でスケール感では引けを取らない。
ダイワメジャー産駒×清水久厩舎ではビップライブリーを筆頭に活躍馬を複数輩出している。ノーザンテーストの頑強さと清水久厩舎のスパルタ調教が合う印象だ。
90. レディオブパーシャの23
募集価格6000万円 牡 池添学厩舎 外国生産 3/11生まれ
体高151.0cm 胸囲175.0cm 管囲20.0cm 馬体重441kg
父Dark Angel 母父Shamardal
タタソールズ・ディセンバーセール当歳 20万ギニーで落札。
Dark Angelは高松宮記念を制したマッドクールを輩出するほか、英・仏・米でもGⅠ馬を輩出する芝短距離の名種牡馬。日本のスピード馬場でも結果を出せる欧州血統だ。
母レディオブパーシャの産駒はデザートストーム、ウーマンズハート、祖母ビールジャントの産駒はティーハーフ、サドンストーム、香港馬ラッキーナインを輩出。スプリンターとしてのポテンシャルが非常に高い優秀な牝系だ。この配合はまさにスプリンターの名血と言っていいだろう。
スプリント適性の高い馬を輩出する種牡馬Dark Angelだけあって、Danzigの血を持つことが非常に重要。Green Desertの血を持つDark Angel産駒も世界的にも活躍している。
◆Green Desertの血を持つDark Angel産駒
Battaash:ナンソープS、アベイドロンシャン賞、キングズスタンドS
Lethal Force:ジュライC、ダイアモンドジュビリーS
Alfareeq:ジェベルハッタ連覇
Althiqa:ダイアナS、ジャストアゲイムS
Mysterious Night:サマーS
◆Danzigの血を持つDark Angel産駒
Harry Angel:ジュライC、ヘイドックスプリントC
Charyn:ジャックルマロワ賞、クイーンアンS
Angel Bleu:クリテリヨムアンテルナシヨナル、ジャンリュクラガルデール賞
Persuasive:クイーンエリザベス二世S
Mangoustine:仏1000ギニー
マッドクール:高松宮記念
池添学調教師はA.オブライエン厩舎に従事した経歴があり、それが影響してか欧州血統馬で結果を残している。函館滞在・中山重賞が得意というのもそれが影響しているのだろう。それだけ欧州的な仕上げ方ならマッドクールが活躍したのも納得。本馬の同様の活躍を期待したい。
おわり