ヤングケアラー　今さら

グレーゾーンだったのかも……

だけど、はっきりと「ヤングケアラー」だった

そう言える

ようやく、表面に出てきたこの言葉

だれもが、見ないふりをしてきた現実

それぞれの家庭にはいろいろな事情があるけど

大人たちは、気遣うふりをして何もしなかった

学校の先生など、その典型なんだけどね

周囲の大人も、学校の先生も

自分に都合が良ければ優秀で

思い通りにならなければ、ダメな子

生き延びるための本能っていうのは

大人の顔色をうかがい

子どもだって、忖度して察することを

知ってしまう

とても悲しい

悲しいけど、そうしなければもっと地獄を見る

いつも夜になって

父親が帰ってくるというのが

嫌だった

酒を飲んで酔っ払って帰ってくる

お酒の、嫌～な臭いと

あの、異常な目つき

今なら、スマホで写真を撮り

さらすのに

ガラス瓶の割れる音で

目が覚めてしまう

父が暴れて、ものを壊し

母親に暴力

朝になると、覚えていないと開き直る

だから、子どもなのに夜中に起きるし

朝もつらくて、憂うつな気分

特に高校生のころは

卑屈になりそうだったなあ

ほかの人たちの過ごす夜が

安穏そうで羨ましかったから

ときどき、酔った父親を

国語の問題のわからないところを

教えて貰うということで

文章を読んでもらい、眠りに誘導してみたけど

母親だって、耐えられずに

統合失調症になり

とうとう、家族の中で

話が通じる人間は

いなくなった……

助けてくれる大人がいないまま

私は、社会人となり

男尊女卑の世の中に、デビューしたのだ

さあ、どうする‼

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