大したこと?
「大したことないやん。」
と言われて、ホッとするときと、悶々とするときがあります。
後になって思えば「大したことなかったのにな~。」ということ、これまでいっぱいありました。
でもその最中は深刻で、とてもそんな風には思えないんですよねぇ。
コロナにかかった友人が、
「全然大したことなかった。インフルエンザの方がきつい。」
と話していました。
大事なくてよかったし、人それぞれなのだなぁと思いました。
私も2年くらい前にコロナを経験しました。
私は、コロナの方がずっと大変でした。
インフルエンザも体中痛くて苦しいですが、薬もあって、数日すれば快方に向かいそうな予感があります。
でもコロナは、今までの病気とは違う得体の知れない感じがしました。
熱も軽くて、かかって数日は大したことないかなと思っていたのですが、だんだん肺の症状が出て咳が酷くなって。
肺が全面かさぶたになっているような感覚で、1ヶ月くらいは胸のガビガビが抜けませんでした。
スッとする香りのアロマオイルで、首から胸のマッサージなどしておりました。
味覚のバランスも変で、妙に塩辛いだけに感じたりしていましたね。
高齢の両親にうつすまいというプレッシャーもありました。
昔、交通事故に遭って体調が悪かったとき、知人にかけてもらった言葉をよく思い出します。
その方も色々な病気と共に暮らしてこられていて。
「あなたのきつさはあなたにしかわからないんだから、わがままと思わずにしっかり休なさい。」
とても救われた気持ちでホッとしました。
苦労をされた方は、声かけする際の想像力が豊かだなと感じることがあります。
渦中にあると視野が狭くなりがちです。
経験値不足もあったりすると、いきなり楽観的になることは難しいものです。
ヘタレな私は、一時期痛みに臥してみる、一度腹を立ててみる、そんなことも大切だなと思うのです。
そこから少しずつ折り合いをつけながら進むのが性に合っているようです。
病気も悩みも、傍からは計り知れないものがあります。
大したことかどうかは、その人、その時で変わるのではないでしょうか。
人の痛みを
「大したことないやん。」
と自分の尺度でバッサリ切るのではなく、
「大したことなかったよ。」
と笑ってくれるときが来るように応援したいと思います。