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ぬばたまの闇に裏あり虫の声

2024.08.27 11:49

Facebook豊島典雄さん投稿記事

8月18日の産経新聞である。興味深い記事が多い。

一面トップの見出しは「中国、尖閣近接の基地拡張

  海警船増援 主導権狙う」「揚陸艦接岸、台湾派遣可能に」とある。一面下の産経抄には「8月15日を境に『戦後』を迎えたわけではない。北方領土は日ソ中立条約を一方的に破棄したソ連により、8月末から9月初旬にかけて奪われた。占守島の激戦とともに忘れてはならない。どれほど月日が流れても、書き続け、伝え続けなければならぬ歴史がある」とある。深く同感する。

 5面に「激戦の硫黄島 終わらぬ戦後 なお遺骨発見  埋まったままの壕も」との記事がある。新聞からは世界と日本の今と同時に、歴史も学べる。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」(ドイツのビスマルク首相)。

 2 面の見出しは、「10人前後 本命なき総裁選 林氏、出馬へ 河野 氏、近く表明」とある。永田町関係の友人からは「幹事長、大蔵(財務)、通産(経済産業大臣)等を経験せずして、総理総裁候補に名が挙がる時代には驚きます。マスコミによる、タレントの人気投票のような総裁選報道には辟易です」「我も我もと何人も出てきて、何人も出て来た都知事選のようです。顔ぶれを見るとどの人が総理総裁になっても短命で終わりそうです」「身の程知らずもいいところ、その気になってしまい我を見失い勘違いしている人がいます」とのメールがあった。

 私も、10人の中には、勘違いしている者がいると思っている。友人と私は多分同じ人を思い描いている。また、毎回、「出る」「出る」という人もいる。これは選挙区の有権者に期待を抱かせ、衆院選挙に勝つためである。

 血を流さない戦である永田町夏の陣は面白い。2ヶ月前には本命視、有力視されていた人も、後ろ盾を失ったり、似たタイプの参戦で思惑外れの人もいる。推薦人20人の確保に難渋している。やはり、「政界一寸先は闇」である。新聞の政治面を開くのを楽しみにしている人がますます多くなる だろう。


https://ameblo.jp/minamiyoko3734/entry-12452153031.html?frm=theme  【「“茶色の朝”を迎えたくなければ、思考停止をやめることです」 哲学者・高橋哲哉さん】


Facebook・兼井 浩さん投稿事『今だからこそ読んで欲しい寓話』

~フランク・パブロフの「茶色の朝」

心理学者フランク・パヴロフによる反ファシズムの寓話。それが,「茶色の朝」。

この本は寓話かもしれないが,現実に今の日本で起きていること。背筋が凍る想いがする。

***

大月書店の「茶色の朝」の高橋哲哉氏のメッセー ジは、本文の何倍もの量があるが、実に真実を突いて分かり易い。

この本は、2003年12月の出版だが、まさに現在の日本の政治と国民の姿を見透かしていたようで、「私たち=ふつうの人びと」の“怠慢、臆病、自己保身、他者への無関心”の心をえぐる。そして、こんなメッセージを突き付ける。「やり過ごさないこと、考えつづけること」

その高橋哲哉氏のメッセージを一部を紹介すると・・・、

■“茶色の朝”は、小さなやり過ごしの積み重ねの結果

――『茶色の朝』では、「茶色」以外の色というだけで自分のペットが殺処分されてしまうという理不尽なことが起こっているのに、主人公は、驚いたり悲しんだりしながらも、最後まで抵抗することはありません。ここから私たちは何を学ぶべきでしょうか。

高橋 従っていればそんなにひどいことにならないだろう、自分自身が危険にさらされているわけではないという感覚は、多くの人に共通のものかもしれません。心のどこかに引っかかるものがあっても、日常生活に紛れて忘れてしまったり、煩わしさに口をつぐんでしまったり……。法律や制度にも、逆らわずにやり過ごしていれば、とりあえず面倒なことにはならないだろうと。そんな傾向が確かに私たちの中にもあるのではないでしょうか。

例えば3.11の原発事故についても、事故直後は自分たちにも危害が及ぶかもしれないと、首都圏でも反原発一色になったのに、今は、「あれは福島の事故だ」と引いて見ている人が多いようですね。だから「そろそろ原発を再稼働してもいいんじゃない」となる。沖縄の基地問題も、力で反対の意思をくじこうという、明らかに日本の民主主義の理念に反することが行われているにもかかわらず、沖縄の話だから、と他人事のように見てしまう。

私は、原発事故が起きた時、「ああ、茶色の朝が来てしまった」という感覚をもちました。原発を以前から危険視する見方はあったし、故障や不具合が繰り返されるなど予兆もあったのです。それでも私たちは、積極的に賛同はしないまでも「大事故は起きないだろう」とたかをくくって、現実を直視することから逃げてきてしまった。「茶色の朝」は、決して突然訪れるのではなく、それまでの小さなやり過ごしの積み重ねの結果なのです。

■自分の頭で考え、声に出して、動いてみる。そのことが、社会を変える力になる

――大きな政治の動きに対して、なかなか国民の声が反映されにくいといわれています。「茶色の朝」を迎えないようにするために、私たちはどうすればよいのでしょう。

高橋 考えることをやめてしまう、つまり思考を停止してしまうのが一番怖いですね。とにかく自分の頭で考え続けること。考えたら声に出してみる。動いてみる。誰かに話してみる。

『茶色の朝』の主人公も、最後に自分が捕らえられる番になって、ようやく「抵抗すべきだった」と後悔しますが、考えることをすべて他人任せにして、「こんなはずじゃなかった」「だまされた」と言っても後の祭り。それが、本書が一番伝えようとしていることです。

例えば、太平洋戦争でアメリカと戦闘を始めた時にも、日本が勝てるわけないと分かっていた人も一部にはいました。でも、いざ開戦となったら、国中がたちまち熱狂に包まれてしまった。ヒトラーを支持したドイツ人も、先の先までは考えていなかったでしょう。当時に比べ、今は情報があふれて簡単に手に入る時代です。だからこそ、本当にその情報が信頼できるのか、どこまで信用できるのかを自分で調べて、判断する冷静さが必要ですね。

考えるきっかけは、ごく個人的なことでいいんです。なんでこんなに生きにくいのだろうとか、なんで希望している通りにいかないんだろうとか。例えばふだんの買い物で食品を選ぶことだって、社会のしくみを考えるきっかけになる。そうして考えていくうちに、報道を通して伝えられてくるような国際情勢についても、原発や基地や憲法の問題も、全て自分につながっているということを理解できるようになるのだと思います。

今、日本で起きていることは全て、多数の有権者が支持する内閣の下で行われていることです。結果は自分たちに跳ね返ってくる。逆にいえば、今が社会を変えるチャンスかもしれません。問題が大きくなるほど関心を持つ人も増える。より多くの人が考えて、参加することが、社会を変える力になります。原発も米軍基地も実は自分たちの問題であるということをどこまで考え続けられるか。それを私たちは問われているのだと思います。

***

一番怖いのは、一つの価値観に世の中をまとめあげようとする「権力」ではなくて、まぁ、これくらいならいいか日常忙しく考える時間もないし自分には直接関係ないことだし大勢に乗っていた方が楽だし・・・という論理で、大事なことをスルーしてしまう大衆心理です。

最初は茶色に守られていたはずの安全が、最後は茶色によって破滅へと追いやられる。

なんだかんだ言っても、愚かな指導者一人では、思い通りの世の中は作れないのです。

ちゃんと思考できる国民が、暴君の暴走の歯止めになれるのです。

こちらのPDFで全文を読めますが、ぜひ手に取って欲しい絵本です。

絵本の訳は下記よりもっとやさしく、すんなり心に入っていくと思います。

https://frenchkiss-emuzu2.ssl-lolipop.jp/.../140222...

茶色の朝は、私たちのだれもがもっている怠慢、臆病、自己保身、他者への無関心といった日常的な態度の積み重ねが、ファシズムや全体主義を成立させる重要な要因であることを、じつにみごとに描きだしてくれています。・・・(大月書店「茶色の朝」p35より)

フランク パヴロフ (著), ヴィンセント ギャロ (著),

「茶色の朝」 大月書店 http://www.otsukishoten.co.jp/book/b51933.html

ただただ今の日本の政治を憂い、フランスで1冊1ユーロ(約140円)で100万部以上が売れたというこの寓話を、ぜひ一人でも多くの人に読んで欲しいと願うばかりです。