性的マイノリティのついて考える
サンマーリン 伊藤
むかし仕事でロスに行った時の話です
丁度ロス周辺で性的マイノリティの人たちのお祭りイベント、「プライド・フェスティバル」が行われていて、色鮮やかなドラァグクイーンや、色々な意味でオープンマインドな人達があちこち闊歩していました。
そんな街の中を私たちは車で移動していたのですが、信号で止まった際、反対側の路肩にパトカーが止まっているのが見えました。
中にはニュースでよく見るような、ロス市警の制服の警察官が二人乗っていました。
何気なしにその様子をボーっと見ていたら、突然「ガンッ」と音がしてパトカーが追突されました。いわゆる〇〇〇を掘られたというやつです。
(車で追突した際の、「〇〇〇を掘る」という表現は、今は差別的表現とされているので、公共の場での発言は控えるべきです)
パトカーに追突したのは普通の白いセダンでした。それほどの勢いではなかったので、路肩に駐車する際の不注意といった感じでした。
すぐにパトカーから二人の男性警察官が下りてきました。
アメリカ人らしい屈強な風体です。
追突したセダンからも二人の人影が下りてきました。
ふたりは婦人警官でした。”男”の。そしてマッチョな。
昔懐かしいミニスカポリスを思わせる、現実の警察制服ではありえない丈のテカテカしたミニスカートと、明らかにサイズが小さい、これまたテカテカした制服を身体に貼り付けた、髭面の筋肉質な男二人が車から降りてきました。
警察官とミニスカポリスが向き合いました。全員男ですけど。
意外だったのは、海外の事件現場映像で見るような、「Stop! Put your hands where I can see them!」みたいに、すぐに銃を向けて大騒ぎするわけでもないみたいですね。
お互に向かい合い、遠目にも両者が唖然としているのが分かりました。
呆然とする警察官と、立ちすくむマッチョなミニスカポリス。
困ったもんですよ。
まあ、フェスだからしょうがないけどさ。
でも、性的マイノリティがどうとかよりも、車の運転は気を付けた方がいいよねと思いました。危ないからね。
信号が青に変わると、私たちはとっとと次の現場に向かいました。忙しいので。
ほんの数十秒の出来事でしたが、20年ほど前の懐かしい思い出です。
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