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地震ニュース

2024.08.28 14:58

日本地震前兆現象観測ネットワーク 6378号 '24 8/28

①『本日の地震3回』

28日 19時52分 福島県  M1.6

28日 03時06分 石川県    M2.9 震度2

28日 02時05分 神奈川県 M4.1 震度3(最大)

28日の月齢は23.7。


②『Nictイオノ』

赤6(稚内1、国分寺2、山川1、沖縄2)

関東警戒。


③『プロトン、電子、TEC』

静穏


④『篠原情報(8/28 09:51 更新)』

太陽風の乱れが到来、磁場が南向きに強まっています。

昨夕、太陽風の小規模の急な強まりがACE衛星で観測されました。

速度は、その後も320〜330kmで推移していますが、磁場強度は10nTに強まり今朝、15nTに達しています。

磁場の南北成分は今朝から南向きにより強まっていて

現在は、-10nTを超える位に達しています。


⑤『27日の活動度指数』

黒点数184

黒点総面積 1870

F10 221.3

地磁気K指数の合計は15、最大4


⑥『日本列島に住む私達は、巨大地震とどのように付き合っていけばいいのだろうか((小谷太郎:大学教員・サイエンスライター2002年)』

参考になるので、小谷先生の下記、引用させて頂いた。

8月8日、宮崎県沖の日向灘で地震が発生、その2時間後、気象庁は「大規模地震が平常時と比べて相対的に高まっている」として、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。

幸いにも南海大地震は発生せず、8月15日に「政府としての特別な注意の呼びかけ」は終了したのですが、日本で、政府や公的機関が、巨大地震を予見するかのような発表をしたのはこれが初めてのことです。記憶に留めるべき重要な出来事、大げさに表現すれば歴史的事件です。

まずは、以下の設問に答えてみて下さい。

Q1. 次に来る巨大地震は、おそらく南海トラフ巨大地震だろう。 【そう思う/そう思わない】

Q2. 実際に南海トラフ巨大地震が起きる際には、事前に「巨大地震警戒」または「巨大地震注意」が発表されるだろう。 【そう思う/そう思わない】

これらの問いは、地震研究についての正しい理解があれば、答えが全てひとつに決まります。いずれも【そう思わない】を選ぶのが、現状では正解です。

如何でしたか。

ひとつでも【そう思う】と答えてしまった方や、自信をもって選択できなかった方(地震だけに)は、どうぞ本文をお読みください。どうして【そう思わない】が圧倒的正解なのかを、地震予知研究に携わった経験のある筆者が説明しましょう。

南海トラフも例外ではなく、地震計の記録にも、古文書や歴史にも、地質学的証拠にも、地震が沢山みつかります。

文部科学省の「地震調査研究推進本部」によると、南海トラフを震源とする巨大地震は「これまで100〜150年の周期で」発生しており、「今後30年以内に発生する確率は70~80%」です。

落雷だとか交通事故だとか超新星爆発といった、たまに発生する現象の確率は、「ポアソン分布」という確率分布にしたがいます。

地震調査研究推進本部の見積もりが正しいとして、南海トラフ巨大地震の発生確率をポアソン分布で計算すると、1週間という期間に発生する確率は0.08〜0.1%となります。

次に起きる巨大地震はおそらく南海トラフ巨大地震ではない

南海トラフはフィリピン海プレートとユーラシアプレートが出会うところですが、日本列島はさらに「太平洋プレート」と「北米プレート」を合わせて、合計4枚のプレートがぎしぎしみちみちひしめき合っているすさまじい場所で、北から南まで地震源だらけです。

その為、M8以上の巨大地震は、南海トラフ以外も含めると、1年に平均0.2回という高頻度で発生しています。

全地球では1年に平均1回発生しているので、巨大地震の5回に1回を日本列島で引き受けていることになります。

巨大地震が1年に平均0.2回ということは、ポアソン分布で計算すると、1週間という期間に発生する確率は0.4%です。

大事なことなので2回書きます。あなたがこれを読んだ今この瞬間から、1週間以内に日本列島のどこかで巨大地震が発生する確率は0.4%です。

これは上で計算した南海トラフ巨大地震の単独の発生確率の4〜5倍です。

つまり、日本列島に次に発生する巨大地震は、その震源が南海トラフである確率が20〜30%であるのに対して、南海トラフ以外である確率は70〜80%です。

つまり、次に来る巨大地震は、おそらく南海トラフ巨大地震ではないのです。

南海トラフ巨大地震の起きる前に「警戒」や「注意」が発表される見込みは低い

今回の「巨大地震注意」は、日向灘で発生したM7.1の地震を理由として発表されました。

気象庁の資料によれば、M7.0以上の地震が発生した後、50キロメートル以内で巨大地震(M7.8以上)が発生する確率が数倍高まるといいます。

東日本大震災もそういう地震の後に起こったというから、なんだか怖くなるじゃありませんか。

「巨大地震注意」が出ている間、多くの方が、いつ巨大地震がやってくるかと不安を感じながら生活したことと思います。

そして8月15日に注意が解除されると、ほっと安心したことでしょう。

この1週間、実際どの程度危険が高まっていたかというと、これも気象庁の資料に書いてあります。世界で過去100年間に記録された1437件のM7以上の地震のうち、1週間以内に巨大地震を引き起こしたものは、6件だといいます。

つまり、南海トラフ巨大地震の発生確率は(気象庁の見積もりが正しいとして)6/1437 = 0.4%程度でした。

・・・あれれ? この数値は、先に見積もった日本列島全体の巨大地震発生確率とあまり変わりません。

つまり「巨大地震注意」が出ていた間、南海トラフ巨大地震の発生確率が数倍に高まっていたとしても、日本列島全体では、さほど巨大地震発生確率は変わっていないのです。

そして私達が考えておくべきもうひとつの点は、「巨大地震注意」が発表されていないときの巨大地震の発生です。

ものごとの予知とか予報というものは、予報された時にそれが起きるというだけでは不十分で、予報が出ていない時には起きない、というものでないと役に立ちません。

もしも天気予報が、1年365日ずっと「雨が降る」といい続けていたならば、勿論本当に雨が降って予報が当たる日もあるでしょうが、晴れの日は外れ続けるわけで、情報として無価値です。誰もそのような天気予報には耳を貸さないでしょう。

世界の過去100年間に起きた巨大地震のうち、別の地震の後に発生した「後発地震」は、前述の通り6件でした。100年間で巨大地震は平均100回発生するので、つまり後発地震の割合は6%ということになります。

今後、南海トラフ巨大地震であれ他の震源であれ、巨大地震はほぼ確実にやってきますが、その前に別の地震が起きて「巨大地震警戒」又は「巨大地震注意」が発表される見込みは、残念ながら6%程度です。

もしも読者の皆さんが、南海トラフ巨大地震が起きる際には、事前に「巨大地震警戒」又は「巨大地震注意」が発表されるだろうと期待しておられたら、気の毒ですが94%の確率でその期待は裏切られるでしょう。

続く。