チョコ月間スタート!【TOMIZスイート】の秘密とは?
2019年がいよいよ始まりましたね。
本年も健やかで実り多き年となりますよう、
TOMIZスタッフ一同お祈りしております!
物心ついた頃からチョコレートが大好きでした。
幼い頃、ごくたま~のお出かけの特別な日に、
食べさせてもらえたチョコレートパフェが、
私のチョコレート好きの原点になった気がします。
ひらひらっとしたあのガラス容器にうず高く盛られたアイスとクリーム!
芸術的にカットされたバナナ!
そこへ絡む輝くチョコレートソースが美しくて、
子供心にもあれは憧れの食べ物でした。。。
製菓学校を卒業後、神戸のパティスリーに就職。
菓子・パン製造や皿盛りデザートの現場で働きました。
その後製菓材料業界に飛び込みまして、以来10年以上粉やバターや
チョコレートにまみれた人生を歩んでおります。
中でも製菓用チョコレートについては世界各国、各メーカー様の製品を
これまで200種類以上は食べてきたのではないでしょうか。
でも仕事でどんなにチョコレートを食べ比べても、おやつの時間にはまた
チョコとコーヒーが欲しくなるという筋金入りのチョコ好きです。
とみログでは「チョコレートコンシェルジュ」略して「チョコの人」として、
みなさまにチョコレートに関するお話をお届けしたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!
さて!それでは今日はごあいさつ代わりに、
「チョコレートのきほんの【き】!」をお届けしますよー!
よくいただくご質問に、
「『ビター、スイート、ミルク、ホワイト』って、いったいどう違うの?」
というものがあります。
この違いは原材料によるものなのですが、
わかりやすく【チョコレートができるまで】を図にしてみました!
ざっくりですが、チョコレートができる工程はこのような流れになります。
「ホワイト」「ミルク」と「スイート・ビター」で、
構成されている原材料が違いますよね。
細かく言うと、ここに品質を安定させるための「乳化剤」や「香料」といった
添加物も加わりますが、大部分を占めるのはこれらの原材料。
砂糖の割合が増えることでチョコレートの甘さが強くなります。
近年、その健康効果にも注目されている「ハイカカオチョコレート」は、
この構成の中で言うと「カカオマス」「ココアバター」の配合率が高いもの、
一般にはカカオ分(カカオマス、ココアバター、ココアパウダーなど
カカオ由来原料の水分を除いた合計量のこと)が70%以上のものを指します。
カカオ分が増えれば増えるほど砂糖の割合は減るわけですから、
食べたときの苦みは強く、その分カカオ豆の持つ風味もしっかりと感じられるんです。
ちなみに、TOMIZのクーベルチュールシリーズには
「エキストラビター」「スイート」「ミルク」「ホワイト」がありますが、
TOMIZの「スイート」は一般的な「スイート・ビター」の分類と少し違って、
原材料にわずかな「全粉乳」が含まれています。
これは乳成分を加えることで「カカオの角を取る」味わいに仕上げ、
小さなお子様から大人の方まで、みなさんが食べやすく、
親しみやすいチョコレートに仕上げるためなんですよ。
どちらも、まだ食べたことがない!という方は、
ぜひ「スイート」と「エキストラビター」を食べ比べてみてくださいね。
「なるほど、角を取るってこういうことか!」とおわかりいただけるのではないかと思います。
それでは、続いてこの【チョコレートができるまで】をさかのぼって、
「カカオポッド」から追いかけてみましょう!
はい!こちらがカカオ農園の様子です。
(画像をご提供くださった大東カカオ様、ありがとうございます~!)
チョコレートの原料のカカオの実はこんな感じで生(な)るんです。
そう、チョコレートってもともとをたどるとその原料は果実なんですよ。
こちらが【カカオポッド】!
チョコレートのパッケージなんかでもデザインされているので、
目にすることがあるのではないでしょうか?
画像だとわかりませんが、これ結構大きいんです。
一番長い部分を計るとだいたい20cmくらいでしょうか。
このカカオポッドを割ると、「パルプ」と呼ばれる白い果肉が出てきます。
「カカオ豆」はこの果肉の中に隠れています。
ひとつのカカオポッドに、約30~40粒のカカオ豆が入っているんですよ。
これをまずは白い果肉ごと発酵させます。
木箱に入れて発酵させる方法もありますが、
日本が輸入しているカカオ豆の約8割を占めるガーナだと、
容易に手に入るバナナの葉を使って包む発酵法がよく用いられるようです。
発酵させたものがこちら。
そう、製品になるまでにこの過程があることで、
チョコレートも「発酵食品」のひとつであると言えますね。
「発酵」というキーワードは今世界的にもブームですが、
チョコレート作りにおける「発酵」もいかにコントロールするか、
注目されてきている部分です。
発酵が終わった豆は水分が6%以下になるように乾燥させます。
このように広げて、天日乾燥させる方法がほとんどです。
こうしてやっとカカオ豆が旅立ちます。
麻袋に入れられ、コンテナに積まれて、世界各国へ。
カカオ豆の栽培は「カカオベルト」と呼ばれる赤道を中心とした
南北緯20度以内の熱帯地域でしかできません。
日本も「ガーナ」や「コートジボワール」、
「ベネズエラ」や「エクアドル」といった地域から
カカオ豆を輸入してチョコレートを製造しています。
そうして輸入してきたカカオ豆を、ローストさせたものがこちら。
これを砕いたものが、こちら、カカオニブですね。
ここまで来ると見たことある感じになってきます。
さらにこれを加工していきます。
原料を混合して、舌触りが滑らかになるよう微粒化して、練り上げます。
テンパリングを行って、モールド(型)に流したり、
ドロップ状に製造ラインに流したものを固めたりして、
ようやく私たちが手にするようなチョコレートの形になるのです。
長い!長いですね。
カカオ農園でカカオの実が実ってから私たちの手元に製品として届くまで、
こんなに長い工程を経ていると思ったら、ひょいひょいと気楽に食べている
このひとかけらも大事に味わいたくなってくるというものです。
「チョコレートのきほんの【き】」、
チョコレートの分類とチョコレートができるまで、いかがでしたか。
初回からいきなり長くなってしまいましたが、
1月はこのようにバレンタイン応援月間として、チョコレートに関する情報を、
そしてバレインタインを応援するレシピなどの情報も、
引き続きグイグイ!!とお届けしていきます。
次回もぜひ、読んでやってくださいね!!