火縄の旅
2018年12月31日。
京都八坂神社で行われる「をけら詣り」を見に行きました。
この「をけら詣り」では、竹の皮から作られる火縄に火をつけてくるくる回しながら持ち帰り、それを火種に家で雑煮を炊くなどして無病息災を願うという風習があります。
ここで使われる火縄は、名張で作られたものが使われています。
新聞報道によると、昨年は1000本を、八坂神社に奉納したそうです。
一度は火縄が使われているところを見てみたいと、今回はじめて「をけら詣り」に行くことにしました。
まずは火縄を調達。
神社の境内や、参道沿いのいたるところで売っていました。
お値段は1本700円。
野生の勘で、本物っぽい火縄を扱っているところで購入。
午後7時ごろ。
神社の人が、「をけら火」をともすところから始まります。
待ち構える人たち。
煙が立ち上がり火が付いたことがわかります。「をけら火」に火縄を差し出して、火をつけていきます。
「をけら火」は、みなさんが願い事が書いた木の板を燃やしていました。
木の板に名前はあると思うのですが、すみません、調べられませんでした。
神社の方が、木の板をくべて、火を絶やさないようにしてくれています。
火のついた火縄をくるくる回しながら神社を一周。火縄は竹の油分でじわじわ燃えます。炎を出して燃えていくのではなく、線香のように赤く灯った部分がじわじわ燃えていく感じです。みなさん、ぐるぐる回したり、写真を撮ったりしていました。
本来なら、家に持ち帰って、雑煮を炊くための火種とするところですが、公共交通機関で来ているので、火は消して帰ります。火を消す桶も置いてありました。我が家では、持ち帰った火縄は、床の間に置いてあります。
名張の火縄が、みなさんの無病息災の願いに一役買っているのを目の当たりにしました。
私自身も、今年一年は平穏無事に過ごせそうな気がします。
はじめて「をけら詣り」に訪れましたが、また来年も訪れたいです。