生きる気満々
生きる気満々
それから数ヶ月
6月に入りまもなくの頃、仰向けに寝ることが何となく辛くなってきた。何となく苦しい。
身体を起き上がらせるとスッと楽になる感じだ。
いろんな態勢を試してみる。
6月20日CT撮影。
その結果、心臓腫瘍が増大していた。
体制によって違和感があるのはそれが原因でしょうとのことだった。
それまで処方されていた薬(ヴォトリエント)が効かなくなっていたのだ。
即中止になった。
一週間後、今度はエリブリンという抗がん剤治療が始まる。
2週やって一週休薬で1サイクル。
実は少し気に入っていた副作用で全白髪にはなった頭髪も、当初の抗がん剤の時ほどではないが又抜けるらしい。まぁでもそんなことはどうでもいい。
新たな抗がん剤にかけるしかない。
6月28日から新たな抗がん剤エリブリンが始まった。
2022.11〜初の抗がん剤パクリタキセル(約4ヶ月投与…脱毛)
→ヴォトリエント(約16ヶ月服薬…白髪)
→抗がん剤エリブリン(多少の脱毛)
1サイクルが終わる手前の7月に入り、夜就寝する頃になると血中酸素濃度がやたら90を切るようになってきた。気になる。
病院へ相談して急遽受診。
受診当日7月10日から就寝時のみ、在宅用酸素機器を手配して頂き使用を始める。
7月中旬以降は病院迄の電車乗り換えに伴う、徒歩が徐々にキツくなってくる。
時折、少しの休憩を挟みながらの移動だ。
比較的徒歩の少ないバス移動も利用することになった。
バスに乗るのはなんだか新鮮だった。
しかしあまりにも歩くこと自体が辛くなり、7月26日が公共交通機関を利用するのが最後になる。
そして8月2日は約1時間半の道のりだった病院までは、迷ったがタクシーを利用した。
約1時間弱のドライブだった。楽ちん。
8月5日、胸膜腔に大量に溜まった胸水抜き。
エッー(@_@)左肺にというか、胸膜腔に注射での水抜きだ。
8月7日、ポロッと抜け落ちた前差し歯を口腔外科で装着。ありがとう。
8月9日、再度注射で胸水抜き。
8月13日、3度目の胸水抜きとなるが、あまりブスブス注射を指して抜くことは出来ないということで、左脇腹から肺を覆っている薄く弾力に富んだ袋状の組織の胸膜へ5ミリほどのチューブを挿入。見た目は痛々しいがさほどの痛みはない。
生々しいので記録写真は控える。
装着は麻酔のチクッくらいで特に痛くも苦しくもなかった。
時折強烈な吐き気に襲われる。
2週間後にはチューブ撤去。
8月27日、チューブ撤去後少し楽になったのかヘアカットサロンへ。
おや、いい感じじゃないか!
店員さんがウィッグを装着してくださってあっちこっちから撮影してくれた中の一枚だ。
あまりにも自然じゃないか。凄いねアデランスさん。
そこのサロンはアデランスだった。
いい感じではないでしょうか。ねぇ。
綺麗にカットされ、1ヶ月ぶりに話題の泡シャンプーをしてくださったのだ。
その泡シャンプーは自分も友人から昨年頂いて使っていたのだよ。
ありがとう
翌日衝撃が走った。
8月28日。
朝7時頃、軽くスマホを見ていたら、突然左目が少しの違和感と共にあっという間に全面真っ黒になって何も見えなくなってしまった。
あれ?あれ?あれれ?
左目だけだ。
やばい!本当に真っ暗で何も見えない。
何が起こったんだ。あまりに突然のことでただビックリ。
これはどうしようもない。
困った。どうなってしまうんだ。
。。。。。。。。。。
それは10分ほど続いた。
徐々に上の方からタイルが剥がれるようにちゃんと景色が見えるようになった。
何だったんだろう。
看護師さんや医師に報告。何かの前触れだろうか?
脳に転移?とか不安だらけになったが、以来何事もなくちゃんと観えてる状態を保っている。
足は何だか綺麗になった。浮腫んでいる。引いたり腫れたり。
胸膜内へのチューブを抜いてからは比較的、波はあるが調子のいい日も増えてきた。
看護師の皆さんや携わっていただいている方々には本当に感謝です。
皆さんありがとう。
8/30、夕飯完食。
それでもわたしは生きる気満々
夜窓から