「宿題」はなぜあるの?
夏休みの宿題については、上越市の小学校は量にばらつきがあったようですね。全国的には減少傾向とテレビでは報じていましたが、校長先生の方針か昨年よりも増えた学校もあったようです。夏休みは学習したことを忘れないためはもちろん、ゲームや動画視聴などからほんの少しでも引き離すために宿題があるといっても良いかと思います。
では、学校生活の中で、毎日の宿題はなぜあるのでしょうか。
私は「学校で一番宿題が多い先生」と言われてきました。担任になった時の反応は、子どもは「(宿題が多くて)あ~」で、保護者は「大歓迎」と「子どもがかわいそう」のどちらかだったようです。1学期の個別懇談などでは「もっと出してほしい」と「減らしてほしい」と両極端なお話が出たことがあります。(2学期は「減らしてほしい」という声は聞かれませんでした)
ネットの記事などでは、宿題は、「将来、仕事を期間内にしっかりとこなす力を身につけるため」にあると書いてありました。確かに、次に日までにやることをやる力、ドリルなど一週間後の締め切りなら、自分の習い事などを考えて取り組む量を配分するというスケジュール管理の力などもつくと思います。
しかし、私のすぐ上の兄は、義務教育の間、宿題というものをいっさいやらなかった強者ですが、就職しつつがなく仕事をしています。つつがなくどころか、辞めてしまった私よりもよほど順調に老後を迎えることができるといえるでしょう。だから、宿題をしないと仕事で困るなんてことはないと言えます。
私は次の2点を意識して宿題を準備・後始末(?)をしてきました。
①その日学習したことを定着する
②テストの点数が上がる
まず①ですが、授業で「わかった」「できた」と感じたことは、すぐに使ってみたくなるものです。「今日勉強したやり方だよ」と言いながらプリントを配ると、子どもはじっと見て「あのやり方だ」「ちょっと難しいぞ」などと言うようになってきます。そして次の日の朝学習で〇付けをして、間違えたところはすぐに直すようにします。すべて正解していればうれしいし間違えていてもなぜ間違えたのか自分で考えることで、必ず定着するのです。
そして②では、テストの直前に似たような問題を宿題に出すことを繰り返します。(そのためのプリントがあればそれを、ない場合はネットで探したり自作したりしていました)しっかりと取り組んだ子は、テストで「あ、これやった。わかる」となりもちろん点数も上がります。
ドリルも、①②を意識した出し方をします。やみくもに出すのではなく、やれば必ず得をするように出すのです。音読もしかり。
つまり、「宿題をやればもっとわかるようになる」「宿題をやれば得をする」という経験を積んでいくのです。すると、宿題を嫌がらずむしろ積極的に取り組むようになっていきます。
だから私の持論は「宿題は、頭が良くなるためにある」です。当たり前すぎて申し訳ないですが、「こなさなければならない」「やらなければ怒られる」という義務感よりも良いですよね。