亀戸あたり 懐かしむ
二日前のこと、目眩を覚える夏の午後。
東武鉄道の牛田駅のホームに立って、
踏切の向こうから来る電車の到着を待っていた。
このホームは、思い出が溢れるくらいに詰まっている。
ひと昔のWaiihaのブログには、愛情を込めたコメントの
「TOBUの車窓から」を載せていた。
いつかは、復活させたいね♪
そして、電車は曳舟駅に着き、ローカル線に乗り換える。
『東武亀戸線』のホームへ!抑えられないよ。心は踊る。
凄いぜ!曳舟・小村井・東あずま・亀戸水神・亀戸!
この、5駅を行ったり来たりの2両編成!
長い歴史を感じる。ありがとう。ありがとう。
その後、灼熱の陽射しの下。最寄りの駅を降りる。
目的地に向かう。炎天下の道を「ふらふら」に歩く。
「くらもち珈琲」に、やっとこさ辿り着いた訳だ。
この喫茶店は定期的に、展示会を行っているようで、
誘ってくれた彼には、すれ違いで会えなかったけど、
連絡をくれてありがとうと感謝を言いたい。
僕にとって、アイスコーヒーを飲みながら絵画や作品を
見られる空間は素晴らしいかぎりだ。
硝子の扉の向こうは、まだまだ、日暮れには遠い。
芳名帳に、彼の作品の感想を書いて、お会計♪
帰り道は、颯爽と亀戸天神の方に向かって歩いた。
少し贅沢に、涼しい気分を楽しんだって罰は当たらない。
良子ママと妻君に、お土産を買って行こうかな。
歴史を感じさせる景観。扇子を片手に暖簾を粋にくぐる。
「船橋屋のくず餅」を二箱買う。若旦那風の久宗殿。
こういう場面では、ホントに絵になっちぁうんでね♪
駅へと向かう大通りの交差点を渡り切った頃。
空の色合いが、妖しくなってきた。
遠くから雨雲が、上空を覆いはじめている。
雨の匂いがするな…。
亀戸駅へと歩きながら。景色を懐かしむ余裕もない。
雷様が目を覚ます前に、少しでも早足で歩こうか。
おへそをとられては、たまったもんじゃない。
東武亀戸線のホームにて、今日の午後を振り返る。
自分の影さえ見えない、蜃気楼のような夏の昼下がり。
誰かのために歩くのか…。去年も今年も来年も。
懐かしくもあり、新しくもあり。それが、八月。
上手く行くのか、行かないのかを占うような時季。
ゆっくり歩こう。焦っても仕方がない。
夕立が来る前に、家に着ければ、まずまずですかな。
お土産の「くず餅」を見て、喜んでくれたらいいな。
どこからか、涼やかな音色の風が届いて来た。