香天
https://koutenn.blogspot.com/search/label/%E9%A6%99%E5%A4%A9%E7%B4%B9%E4%BB%8B 【香天紹介】より
◇「香天」ご案内
「香天」は、2009年1月に岡田耕治が創刊し、代表を務める俳句誌です。
私たちは、学ぶことは生きることであると捉え、互いの俳句を学び合うための「見晴らしのいい場所」をめざしています。
◇「香天」のきまり
① 機関誌
「香天」を年4回発行します。
インターネット上に「香天」を開設し、俳句鑑賞、代表作品、「香天集」を毎週公開します。
② 香天集
「香天集」へは、毎月1回5句以内を投句フォーム・メール・FAX・郵送の何れかによって投句できます。
選句結果は、機関誌及びインターネット上の「香天」で確認することができます。
③ 購読料
インターネット上での閲覧や投句は無料です。
機関誌の送付を希望される方は、1部750円とし、年額3,000円の定期購読をお願いします。
④ 同 人
「香天集」で活躍した作家、または同人から推薦のあった方を同人とします。
同人は、「同人集」に自選7句を発表することができます。
⑤ 見本誌
見本誌を希望する方、購読者で機関誌を2部以上希望する方には、1部500円で送付します。(切手可)
⑥ お振込
購読料・同人費・見本誌代は種別を明記し以下へお願いします。
郵便振替番号 00970-6-225468 加入者名「香天の会」
メールは、次のアドレスの、★の部分を@にして送信してください。okada575★gmail.com
https://koutenn.blogspot.com/ 【香天76号】より
香 天 koten 2024年8月 通巻76号
目 次
招待作品 2 津髙里永子
代表作品 4 岡田耕治
同人集 8 50音順送り 本号は「み」から
三好つや子、森谷一成ほか
同人集五句抄 22 岡田耕治、柴田 亨ほか
季語随想『季語情況論』を読む 24 三好つや子
一句鑑賞 鈴木六林男 25 森谷一成
同人作品評 28 石井 冴、綿原芳美
香天集十句選 33 佐藤 俊
Facebook耕治俳句を読む 35 十河 智ほか
エッセイ 36 辻井こうめ
創作 俳句ショートショート 37 三好広一郎
香天集 岡田耕治 選 38 前藤宏子、玉記 玉、渡邉美保、三好広一郎ほか
選後随想 65 岡田耕治
香天歳時記 秋 70
句会案内 74
Facebook堀本 吟さん投稿記事
香天7、8月号。写真機がまた行方不明。で、この素晴らしい夕日の表紙を紹介できないが、あちこちでみてください。目次構成、パターンが決まっていて。
・ギャラリー 共鳴句
玄関を開けて猿をり春の昼 小澤實・・など。秀句を紹介。
・代表作品
草をむしる山羊のまなこの中にいて 岡田耕治
風涼し誓子の句碑の高さにも
岡田さんのネット発表の句もまじっている。恐るべき多作である。外部風景と自分の心の情景の組み合わせ方が、カメラの中のそれのように、しっかりフォーカスがあって作られている。この構成の仕方は、「花曜」句会で私も六林男氏から教えられた。岡田さんはそれをもっと深く読み取って、自分のスタイルとしている。外部の風景素手の一つの作品であるから、さらにそれを自分に世界に化するためには、作者がその風景の読者とならねばならない。次の六林男語録の一部が、「岡田耕治の俳句」その作り方読み方を理解するための大きな示唆となる。
・鈴木六林男の技術(25) 概要
「作品は作者の終着点」、そして「読者の出発点」という六林男の言葉を書き出しにして考えさせる・・。作品を挟んで作者と読者をつなぐものは、「イマジネーション」であることを西脇順三郎のー「間隙」という概念を用いて説明。
「個人の意識の隙間に仕掛けられた〈爆薬としての想像力〉によって読者は、追体験をしてゆくわけです。そこに、作者の意図したもの以上に、読者の受け入れ態勢によって、より大きな詩性の拡大も生まれてくる訳であります。」(鈴木六林男。「花曜」1976年9月号)
・招待作品・・この人選に妙味を感じた。
開きたる絵本の上のバナナかな 金子 敦《亀の子束子》十五句中
万緑や亀の子束子より雫
手足まだ伸びそう衣更えるとき 櫻井 ゆか《足音ーあおと》十五句中
牡丹の水の砕けるさまに散り
金子さんは最近大活躍の若手。発見に機知がある、取合せにも機知がある。それを嫌味なく定形の風景に仕上げているところが、若年らしからぬうまさである。櫻井さんは元「花曜」で仲良くしてもらった懐かしい方、俳句がとても上手い人だ、句の言葉の雰囲気が独特であった。発見は日常的な感慨から引き出され、さりげないが、この方の作り方・・感覚の全体をしなやかな一行17字にまとめる技術の使い方が好きである。短歌性も少し感じる。ご健在を喜びたい。
今号は、特に、俳誌を読む醍醐味を味あわされた、いつもありがとうございます。