Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

雷霆を告げる音

更にあまり良く無い[笑う花 8話]

2019.01.05 12:25

それから一ヶ月経ち、二ヶ月経ち、

そろそろ夏も終わりそうになってきた、

ショウは肌寒くなって来てから更に元気になっていった、俺は何をしてるんだ?


時間は有って無いようなもの。

こんな悠長に物事を考えているほど、

余裕などは無い。

でもそんななか同僚から教えてもらったが、

この花は冬の花で寒い時期に花を咲かすという、

それと"一年草"だとも教えてくれた。


一年草?って一年だけの花?

調べてみたらそうみたいだった、

種から育てて花が咲けば枯れてしまう植物だ。


おいおいおいおいおいおいおい!

何回おい!

なんでこうなるんだ?同僚今年いっぱいで異動だし、

ショウは冬に咲く一年草だ?!なんなんだよ。


家に帰るのが少し寂しくなってきたのが、

心の中から滲み出てくるのが分かる。

まだ暑さが残るのに。


その花は俺に御構い無しに心を読む。

「ヒロシ、私はこの植物は一年草だと分かっていた、花を咲かせてしまえば後は枯れるのを待つだけだ」


わかってるけども、神様なら他の草や花に移れるないのか?


「前にも言ったが、全ては偶然だ、

それは叶わないことだ、

それと1月半ば辺りには、花が咲く予定だ」


なんだって?!

枯れたら終わりだろ?どうしたらいい?願いが叶う前に行ってしまうのか?


「願いが優先かい!罰当たりなやつめ」

ご、ごめん。


「花が咲けば、種もできる、それをまた咲かせてくれ」


こうも意図も簡単に、

そう言えてしまうのは、人間を越えたものだからであろう。

ほんの少し先だが、すぐに来てしまうだろう。


なんか嫌だな、いや凄く嫌だ。





続く。