抗生物質と動悸
年始に抗生物質を二回飲んで動悸をしました。
普段から心臓には問題のある方です。
熱は最高37.8分ぐらいで熱は下がった。
それでも、診療中に首とか背中で体表面の温度を測ってみると37.1分ぐらい。
体調が優れない訳です。
子供がその前に風邪をひいて嘔吐、下痢をしていたのでうつった可能性は大
咳がでても痰ができらないので、気持ち悪い。
こんな症状の場合は、基本的に抗生物質を追加しても効果が薄いと思います。
少陽系の反応が心臓血管系の左側にでています。
本には少陽病は往来寒熱、胸脇苦満(肋骨弓下の張った痛み)、口苦、口乾、はき気、食欲不振と言った症状が出ると書かれていますが、身体の反応を探ってみると、症状だけで狙って、少陽系の反応を消去することはできないように思います。
あと左の大腸経が顔面部まで関係して、肺経も左の体幹部にでています。
更に厥陰系の反応が左の臀部から大腿部後側のリンパ系にでています。
これも本には書かれていないことです。
複数の混ざった六経が存在していると、どうしても問題が複雑になります。時間を伴いますので、それをよく観察することが大事になってきます。
以前からあった厥陰の反応がおとなしくしていたのに、不規則な生活や風邪の新たな罹患によって、それが再燃したという状態でしょう。
当然体力が必要以上に奪われてもおかしくありません。
こういう場合、無理やり治そうとすると身体が反発します。
まずは、表面上にでている少陽系の反応に焦点を定めます。
しかし、少陽の反応を狙うのではなく、身体全体の気の調整を行います。
これだけで少陽の反応は減弱、大腸経と肺経は消失
ただ、厥陰の左臀部の反応が残ります。
経筋系の胆経と胃経の調整を行うと、少陽は、更に小さくなり、厥陰の反応のみになります。
そこで、夢分流の胃経と大腸経の調整を行います。
ここまでの調整は、5日に来られた方全てに行っています。
治療時間は30秒ぐらいでしょう。
その後に左の腎経のKI7(復溜)を調整すると厥陰反応は消失
呼吸がしやすくなり、背中の緊張もなくなりました。
姿勢も変化し、息がしやすそうです。
これで終わりではありません。この状態を保ちつつ身体を休めることが必要になってきます。
そこをまた無理すれば、病の方が勝ち、正氣が奪われるという結果になる訳です。
咳の出方も変わり痰が切れそうな音をしています。
当たり前ですが、風邪で大事なことは、うまく休息することです。
身体のバランスをとって、休息する。
これを守らないでこじらせれば長引くのは当たり前です。
どんな治療も効果を出すことはできません。
呼吸が楽になることは、風邪の治療にとってとても重要なことです。
胸の緊張がなくなれば、自然に呼吸は、楽になり姿勢もよくなって来ます。
身体の構造上の原理として当たり前の現象です。
当たり前のことをするから、良くなってくるのであって、不思議なことでもなんでもありません。
身体にある病体の種類を特定し、それをできるだけ減弱又は消失させることが、やるべきことです。
地道にやっていくことで、調子が戻ってきます。