キャリア別 リフォーム営業力ステップアップ計画~古郡ホーム(埼玉県深谷市)鷲巣央昇さん
同じリフォーム営業でも、新人・中堅・ベテランと、営業歴によって「クリアしたい課題」は違うもの。自分の強みを生かしながら、着実に課題を乗り越えることで営業力をアップさせたい。今回はキャリアの異なる3名に、過去・現在の課題克服方法と、ステップアップのための取り組みを聞いた。
《入社4年目の中堅営業》
コミュニケーションは質問から始まる
古郡ホーム(埼玉県深谷市)鷲巣央昇さん(40)
建築関係の高校・大学を卒業後、10年間介護の仕事に従事。学校で学んだことを活かしたいと建設会社に現場監督として転職。しかし、遠方の現場が多く、ワークライフバランスを取るのが難しかった。4年間勤め、自宅に近い古郡ホームへ営業職で入社し、現在4年目。昨年度の受注件数は55件、年間売上は9300万円。分からないことは臆せずに聞くことを大切にしている。
【過去 これまでの課題は?どう解決した?】
どんな現場でもスムーズに進行!
営業をやったことがなかったので、入社したての時は、お客様とどのように接すればいいか分からなかったんです。どんな話から始めたらいいかも分からない。7~8割はお客様に話していただいて、聞く側に回らないといけないのに、一方的にこちらが話して、話がとぎれとぎれに…。受注を取りたい気持ちばかりが空回りしていました。
入社して3ヵ月間は、週2回程度、先輩社員にあらゆる現場を想定した商談のロールプレイングをお願いし、フィードバックをしてもらっていました。
また、経験10年以上の先輩に同行して、話の進め方を見て真似をしました。先輩方の見積もりを見て、セットで何を提案すればよいかの参考にもしていました。
【現在 課題は?克服するためにしていることは?】
相見積もりでも選ばれたい
最近は相見積もりで価格勝負になることが多いです。総額が100万円を超えてくると、相見積もりになる傾向があり、10件中5件を落としてしまうことが課題です。見積もりを出すのが先になると、後から出す会社に負けてしまったり…。
お客様の要望に的確な提案で返せば、信頼を得られ、結果、自分が選ばれます。例えば、子ども部屋の改修で、間仕切り希望なら「音は気にされませんか?」と防音の壁を提案します。また、古郡ホームは100年以上歴史があり、信頼があることも一緒にPRします。
【未来 これから身につけたいことは?取り組んでいることは?】
知識や経験が豊富な、先輩のようになりたい
①先輩や職人に質問する
後輩が入ってきた時に、知識や経験が豊富な会社の先輩のようになっていたいです。そのために、分からないことは、忙しくない時を見計らって先輩や職人さんに質問します。質問することがコミュニケーションになり、いつしか親しくもなっていきます。
②施工説明書やカタログで勉強
分からなかったことをインターネットで調べる他、施工説明書やカタログを見たり、商品カタログの後ろについている展開図を見て、構造を確認しています。あとは、工事進行中の写真・図面などを、あとで見返したりもします。
▲カタログが自主学習の教科書に
鷲巣さんの強みは「話好き」
雑談と本題は1:1で、互いを知る
話が好きなことです。特にはじめてのお客様は警戒をされるので、お互いを知るために、話すことを大切にしています。1回の商談で、雑談と本題の割合は1:1。最初は本題の話で、後半は雑談をします。雑談の中から、他のお悩み事を聞けたりしますよ。
仕事のスタンスは「楽しく働く」
先輩方は「受注さえ持ってきてくれたら、自由にやっていいよ」と言ってくれています。信頼されていると感じて居心地が良く、困った時には頼れる経験10年以上の先輩方が5人もいるので、とても環境がいいです。
▲信頼できる先輩たちの存在が、身近な目標
リフォマガ2023年10月号掲載