キャリア別 リフォーム営業力ステップアップ計画~光テック(高知県高知市)夕部美子さん
同じリフォーム営業でも、新人・中堅・ベテランと、営業歴によって「クリアしたい課題」は違うもの。自分の強みを生かしながら、着実に課題を乗り越えることで営業力をアップさせたい。今回はキャリアの異なる3名に、過去・現在の課題克服方法と、ステップアップのための取り組みを聞いた。
《入社26年目のベテラン》
光テック(高知県高知市)取締役 夕部美子さん(49)
終わらない現場はない、泣いた数だけ成長
専門学校卒業後、設計事務所に入り3年間意匠設計を学ぶ。その後、光テックに営業で入社し、現在26年目。新人時代は、失敗や苦労で挫けそうになったことも。それでも「現場は必ず終わる」と奮起し、今では年間売り上げは約1億5000万円の大ベテランに。少しの工夫で満足度を上げる「ひとさじリッチ」なリフォーム提案が得意で、コンテストでの受賞経験も多数。
【過去 これまでの課題は?どう解決した?】
プロとしての自信を持つ!
新人のうちはOBのお客様や小工事が多かったので、それなりにこなせていました。挫けそうになったのは、初めて大型リフォームを担当した時。全体の流れを把握できておらず、仕様書も口頭確認がメイン。そのため、残すはずの窓が壊されているなど、伝達ミスによるトラブルが起き、お客様には「あんたプロやろ」と糾弾され‥。実際、分からないことだらけだったので、何も言えない自分に落ち込みました。
とにかく現場に足を運びました。疑問に思ったことはノートに書き、片っぱしから調べたり、職人さんに聞いたり。分からないことを1つずつなくしていきました。リフォームの現場は千差万別。解体後の床は、下地はどうなっているか?机上の勉強だけでは理解できません。工事規模に関わらず、現場を多く経験することが、自信をつける近道だと思います。
【現在 課題は?克服するためにしていることは?】
小さなことでも「継続は力なり」
毎日、目の前の業務に追われて手一杯。少しの工夫でお客様を驚かせる「ひとさじリッチリフォーム」を掲げていますが、リフォームの良さをもっと広く知ってもらうための活動に力を入れたいところです。
毎日インスタグラムを更新しています。3回に1回はサンプル品を使ったコーディネートプランを投稿。1年以上続けて、色の組み合わせを瞬発的に提案できるようになったと感じます。
いきなり大きなことをやろうとすると、長く続けられません。自分のできる範囲で、小さなことでも挑戦し続けることが大事です。
【未来 これから身につけたいことは?取り組んでいることは?】
情報のインプット・アップデート!
①インスタグラム
同業者の方の投稿や、インスタグラムの運営方法・ファッションなど、多ジャンルのインスタライブを見ています。特に海外のデザイナーさんは、個性的なデザインのものが多く、自分のアイデアを広げてくれます。
②資格の取得
資格を持っていると、お客様の安心感も増すように感じます。そして、資格の勉強をすれば、そのまま自分の知識として定着します。移動しながらYouTubeで勉強、がお決まりのパターン。今は、何度か失敗した一級建築施工管理技士に再挑戦しています。
▲2級建築士は取得済み
夕部さんの強みは「バイタリティの高さ」
挑戦し続けることで成長を止めない
365日リフォームのことを考えているくらい、この仕事が好き。最近だと、難しいタイルがきっちり貼られる瞬間が爽快。仕上がりを見て、職人さんに「めちゃくちゃすごい!」と伝えていたら、現場にいなくてもすぐに報告をくれるようになりました。様々なデザインや現場に触れて、もっと提案の幅を広げていきたいです。
より多くの人や設計に関わりたい
インスタ・SNS経由で、県外の方からも依頼をいただけるようになりました。また、今は少ないですが、店舗やオフィスの設計にももっと携わりたい。そのためには、固定概念に囚われない発想の柔軟さが必要だと感じます。
リフォマガ2023年10月号掲載