合気道の基礎稽古の意味
合気道では、一教、二教・・・、四方投げ、入り身投げ、小手返し・・・といった技を習います。
それは嘗て書いた通り<それらの技で相手を制する>為のみ習得しているわけではありません。
無論それで相手の攻撃を止められればそれに越したことはありません。
1.では何のためにそんな同じ技を何度も稽古をしているかと言いますと、<合気道の身体>を作るためです。
2.<合気道の身体>とはどういう事かというと、私自信の感覚では<武道として使える身体>を作ることであり、それは<身体をつなぐ神経を育てる事>だと考えています。
<武道として使える身体>については、通常<頑丈な身体><素早く動ける筋肉>といった事がイメージとしてすぐに浮かぶと思います。
3.<身体をつなぐ神経を育てる事>というのは意味が分からないかと思います。
私は<心>を物質的に反映するのが<神経>で<神経>を通して<筋肉>が収縮し、それが<動作>を起こすものだと思っています。
合気道はこの<神経>をより働きやすくする鍛錬だと思っています。(私見です)
ですから力づくで相手を倒したり、転ばしたりするのは稽古としてはおかしいと思っています。
4.色々な技は体に張り巡らせた<神経>ー<筋肉>を効率的に且つ活発にするためのものだと思っています。
ですから相手に技を掛けるとき、相手と物理的にぶつかるのは単なる<筋肉>の衝突であり避けるべきで、相手と衝突するときその元になる<気>を感知し、ぶつからないようにすることが必要だとおもいます。
5.手を持って稽古をするのはそのような意味があるからだと思います。
即ち相手との接触により、相手の筋肉の動きの元にある<気>を察知する事だと思います。
6.最初は技を稽古をしながらぶつからないように手を持たれている位置を変えたり、体捌きで体の位置を変えたりしながらぶつからないポイントを探っていきますが、慣れるにしたがって少ない動きでぶつからないところが判ってきます。
それにより相手の<気>というものを察知できるようになってきます。
7.いわゆる<達人>と言われる人たちは殆ど大きな体捌きをしなくても相手を崩せますが、それは相手のそういった<気>の動きを察知でき、瞬時に自分に有利なポジションに動けるからだと思います。
(参照⇒https://www.youtube.com/watch?v=tSdd2801G20)
我々は稽古をするときは常にぶつからないで相手を崩すための体捌きや体の動きを学ばなければなりません。
私が習った先生も小柄でしたが、あまり動かずに大きな外国人を簡単に崩していました。