鹿島神宮 さざれ石・鹿園など
2024.09.14 21:00
松尾芭蕉の「鹿島紀行」をめぐる旅。
奥宮へと向かいますが、その途中にもいろいろ見どころがあります。
こちらの石灯籠ですが、1619年(元和5年)に安藤重信より奉納されました。
芭蕉が鹿島神宮を訪れたのは、1687年(貞享4年)のことですので、
芭蕉もこの灯籠を見物したのではないでしょうか。
ちなみに小林一茶も1817年(文化14年)に鹿島神宮を訪れていますので、
芭蕉も一茶もこの灯籠を眺めた可能性があります。
森のように生い茂った参道を歩いていきます。
法師蝉やひぐらし、鈴虫などの声が盛んに聞こえます。音をお届けできなくて残念。
そして「さざれ石」。君が代に歌われています。
日の丸のモニュメント。
こちらは鹿園。
鹿は神の御使いですが、鹿島神宮では動物園のように一箇所で管理されています。
厳重な鍵。あいにく餌やりの時間が終わってしまい、遠くから撮るしかありませんでした。
餌代を払わないと近づくことができません。
たくさんの鹿。ぴぃぴぃとあわれに鳴いています。
びいと啼く尻声悲し夜の鹿 芭蕉
幼い鹿。角が未発達です。
老いた鹿のように見えます。群から少し離れています。
立派な角の鹿。
ちなみに芭蕉にお伴してやってきた曽良がここで鹿を詠んでいます。
膝折るやかしこまり鳴く鹿の声 曾良『鹿島紀行』
こちらは鹿園前の芭蕉句碑。
石がすり減ってしまい、字が見えませんが、
花盛り山は日ごろの朝ぼらけ 芭蕉
とのこと。
『笈の小文』の旅のさい吉野で詠まれた句ですが、
なぜこの句が句碑になっているかは不明です。
つづきはまた明日、どうぞよき日曜日をお過ごしください。