三代目❤夢小説 『NAOTO編44』
「初めて会った時に見た優しい手だ」
「え⁉︎」
「陽翔を包んだ優しい手…」
「……」
「まりあちゃんはきっと、いいママになるね」
「直人さん…」
「保育士してるくらいだもんね、子供好きでしょ?」
「はい。直人さんも負けないくらい好きでしょ?」
「わかる?」
「陽翔くんに向ける笑顔がとても優しくて…素敵でした」
「ありがと」
砂浜に座り波の音を聞き、満月を眺めながら飲む泡盛は格別だ。
もし、隣にいる女性が将来を誓い合った人なら…
今夜の酒はもっと格別なものだったに違いない。
グラスを傾けながらそんな事を考えていると、隣に座るまりあが話しかけてきた。
「直人さん…彼女いるんですか?」
「いたら好きなんて言わないよ」
「…そうですよね。直人さんは大切な人を裏切ったりしない」
「君もできないよね」
「……」
「じゃあさ!夢でいいから未来のこと想像してみない?」
「夢のお話?」
「そう!夢」
「登場人物は?」
「俺とまりあちゃん」
「じゃあ、まりあって呼んでください」
「お?乗ってきた?」
「じゃーね、まりあ。式はどこにする?」
「えー⁉︎いきなり?」
「そーだよ」
「直人さんは有名人だからなぁ…LDHの皆さん集めて、盛大な披露宴しなきゃダメでしょ?」
「そんなことないよ。小さな披露宴をグループごとに何十回ってしてもいいし」
「新郎新婦もその度にお色直し?」
「いや、お披露目が目的だから、別にTシャツとージーンズでもいいよ」
「二人でSEVENのお揃い着るとか」
「いいね‼︎そうしよ」
「沖縄で二人だけの式も挙げたいな。お互いの親族だけ呼んでドンちゃん騒ぎするの」
「その親族にメンバーも入れていい?」
「えー!三代目のメンバーが全員島に来たらパニックになるよ!」
「観光客の少ない冬にすれば?」
「そうしよっか」
「いーね♫乗ってきたね!まりあ」
直人はまりあの髪をクシャッと撫でた。
つづく