あるきだす言葉たち
Facebook星野愛さん投稿記事
朝日新聞夕刊「あるきだす言葉たち」に寄稿いたしました⭐️
俳句、短歌、現代詩の3分野の若手作家による未発表作品が掲載されるコーナーです
朝から夜へ....ちょっとストーリー仕立てにしてみました
拙い句ばかりでお恥ずかしい限りですが、いつも心がけているのは、少しばかりでも
エレガンシーを残したいということですお楽しみいただけますと幸いです🍀
この様な機会を、誠にありがとうございます
https://www.asahi.com/articles/DA3S15999023.html 【（あるきだす言葉たち）銀翼 星野愛】より
有料記事あるきだす言葉たち 2024年7月31日 16時30分
朝活の世辞流しつつ髪洗ふ 並び飛ぶみんみんも市街地生まれ
凌霄花（のうぜんか）燃ゆる小路で出会ふひと 隣では乾杯の音メロンパフェ
秘め事を午睡の中に残しけり 銀翼や喜雨（きう）の虹へと天翔（あまかけ）る
イヤホンの中に街騒（まちざい）夏夕（なつゆうべ） 香水や魔女も聖女も気ままなる
https://www.asahi.com/rensai/list.html?id=415 【あるきだす言葉たち 1〜10件目／248件中】より
（あるきだす言葉たち）まぼろしぢや 関灯之介
胎児を大樹と言へば晩夏の光のなか洞窟に眠れば懐かしくなりぬ落石の破片の中の鈴を拾ふ浜に着くもの踏みわけて塒（ねぐら）まで逡巡（しゅんじゅん）の橋や千年（ちとせ）を昏（くら）きまますいみつたう日を重ぬと･･･[続きを読む]
2024年09月11日 16時30分
（あるきだす言葉たち）まぼろしぢや 関灯之介
（あるきだす言葉たち）内外 篠原治哉
外は８月の様相よく見ると瓦礫のように建物だったつくづくと白いシンクへ切り落とす向日葵（ひまわり）の茎、紫陽花（あじさい）の茎歓声はからだを破る声だからスポーツ観戦に気をつけて濡れたものを刻んだ場所も濡･･･[続きを読む]
2024年09月04日 16時30分
（あるきだす言葉たち）内外 篠原治哉
（あるきだす言葉たち）走馬灯 のもとしゅうへい
たぶん飛行機だろうとどのひとも口をそろえて言う浜辺でパンを洗う小麦の冷たい糸くずでできた星の最期を見届けるための浅瀬にかがむ水は海に住んでいるからと飛行機が言う波はわたしに合わせていくつもの午後を短い･･･[続きを読む]
2024年08月28日 16時30分
（あるきだす言葉たち）走馬灯 のもとしゅうへい
（あるきだす言葉たち）わかる 岩田奎
わかる句を書けよと秋になりにけり一隻のごとき一室桃腐る西瓜（すいか）割れすすむ刃に先んじて無灯火の生身魂（いきみたま）とはなられけり舌ひらめかせてあつまる休暇明良港は急峻（きゅうしゅん）にして扇置く新･･･[続きを読む]
2024年08月21日 16時30分
（あるきだす言葉たち）わかる 岩田奎
（あるきだす言葉たち）ゆれるひかりの 今紺しだ
学ランの襟のホックを留めさせて喉（のど）の新芽を隠す朝礼また君が苗字をまちがえられている静かな風が机上を渡るひさかたの、むねがつまるの、ふでばこをあけしめすればゆれるひかりの二百年のちの奏者の呼吸をも･･･[続きを読む]
2024年08月14日 16時30分
（あるきだす言葉たち）ゆれるひかりの 今紺しだ
（あるきだす言葉たち）お庭のきんぎょ 緒加たよこ
お庭のきんぎょのお池のよこできんぎょたべましたじゅうじゅう焼いてきんぎょ？きんぎょ？じゅうじゅう焼いてきんぎょ？きんぎょ？そうじゃそうじゃそうそうそうじゃおじちゃんとおにいちゃんにこにこにこにこにこに･･･[続きを読む]
2024年08月07日 16時30分
（あるきだす言葉たち）銀翼 星野愛
朝活の世辞流しつつ髪洗ふ並び飛ぶみんみんも市街地生まれ凌霄花（のうぜんか）燃ゆる小路で出会ふひと隣では乾杯の音メロンパフェ秘め事を午睡の中に残しけり銀翼や喜雨（きう）の虹へと天翔（あまかけ）るイヤホン･･･[続きを読む]
2024年07月31日 16時30分
（あるきだす言葉たち）銀翼 星野愛
（あるきだす言葉たち）ねじれ 福山ろか
滝そのものへ近づいてゆく感情の不思議さに滝の絵を見ていたり水仙の葉の平たきに沿いながらややくずれおり瓶の水面はドライヤー終えて静かな夜の更けの鏡には左右反転の顔水槽の魚群眺めているうちに過ぎてゆきたる･･･[続きを読む]
2024年07月24日 16時30分
（あるきだす言葉たち）ねじれ 福山ろか
（あるきだす言葉たち）ことしの夏 丸田麻保子
富士山がみえない今日の富士見通りを救急車がふさいでいます熱中症の搬送でしょうか先々週でしたか駅前のメディカルモールから出てきたゴチョウさんとすれちがったのです一瞬、わたしは日傘を引き寄せながら目でそっ･･･[続きを読む]
2024年07月17日 16時30分
（あるきだす言葉たち）色残す 石浦顕
鈴生（な）りの予定瓢（ひさご）の花数ふ兄弟で違ふ食べ方さくらんぼ木下闇巡回検診車配置四葩（よひら）挿すガラス容器の口広し星祭変はらぬ僕と変はる君仙人掌（さぼてん）や黄身が崩るる生卵蜘蛛（くも）の囲の揺･･･[続きを読む]
2024年07月10日 16時30分