「見える化」していますか|かわさき高齢者とペットの問題研究会通信2024年9月号(37号)
川崎市公認の登録ボランティア、かわさき犬・猫愛護ボランティアの中から生まれた「かわさき高齢者とペットの問題研究会」より、ニュースレターをお届けします!
今回は、研究会が関わった実際のケース(CASE 23)をご紹介します。
近所の人が抱いた危機感
今回は、ある独居の高齢者の近所に住まう方から、当研究会にご相談いただいたケースです。「飼い主さんの認知症が進んでいて、犬の体に糞がこびりつくなど適切に世話されておらず、飼育できなくなるのは目に見えているが、どうしたらよいのか。どこかに相談窓口はないか」という、見るに見かねて善意からのお申し出でした。
その高齢者は、認知症のほかに身体的な症状もあり、介護保険の利用者とのことで、まずはその方が利用している地域包括支援センターのケアマネさんと情報を共有する必要があると判断しました。また、関係各所が行政と行うケース会議にかけることも提案しました。
情報の「見える化」の必要性
くり返しとなりますが、ペットは個人の財産なので、他人が動いて解決できる問題ではありません。とは言え、危惧される事態が現実となるのは間違いなく、そうなれば待ったなしです。
ペットは介護サービスの範囲外でもあることから、多くの場合、利用者宅のペット飼育状況は担当者レベルで止まってしまい、なかなか現場より上では情報が共有されていないのが現状です。利用者さんが緊急事態となった時点で、ペットの問題が初めて可視化され、途方に暮れるというケースを多々見てきました。
「情報の見える化」により関係各所全体が状況を把握し、危機感を共有することが問題解決に必要です。
豆情報:動物愛護週間
9月20日~26日は動物愛護週間です。身近でイベントが開催されることがあれば、参加してみてください。川崎市は10月27日に『動物愛護フェアかわさき2024』を、とどろきアリーナで開催します。ペット防災や楽しい参加型イベントもありますので、ぜひお出かけください。
かわさき高齢者とペットの問題研究会通信 2024年9月号(37号)
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